緊急事態宣言への対応で採用スケジュールは大幅に狂った。年初にコロナ禍の広がりを予見した人はほとんどいなかったからやむをえない。問題は学生への対応、説明責任だ。
学生の焦り、戸惑いに応えず無視したり、連絡しなかったりと礼儀に欠ける企業がかなり多かったようだ。
「エントリーシート(ES)が通過したにもかかわらず、その後の人事面談が人数の関係で予約できず、選考がスムーズに進まなかった」(文系・早慶大クラス)
「連絡が遅い企業で、遅くなる旨の連絡もくれないところは就活生のことを考えていないなと感じた」(文系・上位私立大)
「コロナの影響と言って、全然連絡をくれなかった」(文系・旧帝大クラス)
注目を集める「テレワーク」
学生のコメントで今年目立つのは「テレワーク」と「フレックスタイム」だ。コロナ禍によってフォーカスされることが増えたからだろう。
コメントを読むと「テレワーク」がないことが後進性のように受け止められているように思える。実際はどの業種、職種でもテレワークが可能なわけではない。
欧米では医療、警察・消防、銀行、スーパーなどの生活インフラに直結する業種に従事する者を「エッセンシャルワーカー」と呼んでいる。「エッセンシャル」は「欠くことができない」「絶対必要」という意味だ。
しかし、学生には「テレワーク=good(先進)」「出社=bad(後進)」というイメージがこの数カ月で定着したようだ。「コロナ禍が恐い」という心理も働いているだろう。
「リモートワークできない」(理系・上位私立大)
「コロナの状況下でリモートワークがほとんど推進されていない」(理系・上位国公立大)
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