宣言解除後のゴルフ、新たな再開に向けた道筋 感染防止のための新しいゴルフ様式はなにか

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4月中旬の神奈川県の屋外ゴルフ場(写真:アフロ)

新型コロナウイルス感染拡大でプロゴルフは世界の主要ツアーで試合中止・延期が続く中、韓国女子ツアーが5月14日からの4日間大会でいち早く再開した。アメリカのツアーも6月11日に再開を予定している。

韓国女子プロゴルフ協会は再開にあたって、感染防止のための49ページに及ぶガイドラインを選手、協会、大会運営スタッフらに徹底したという。無観客開催で、会場内での選手や関係者の導線も決められ、各所に赤外線サーモグラフィーを設置。選手には問診票提出を義務付け、発熱の疑いがあればすぐに検温。問題がなければ証明書となるシールが配られ、選手はキャップなど目立つところに張る。

練習場は1打席ずつ空け、食堂でソーシャルディスタンスを守ってテーブルを並べ1人ずつ食事をする。バンカーレーキやピンなども直接触らない。さまざまな防止策をとったうえでの開催だったという。

日本でもガイドラインが公開されている

日本での競技に関しては、日本ゴルフ協会(JGA)が日本プロゴルフ協会(PGA)、日本ゴルフツアー機構(JGTO)、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)、日本ゴルフトーナメント振興協会(GTPA)の5団体で、日本野球機構(NPB)と日本プロサッカーリーグ(J リーグ)が設立した「新型コロナウイルス対策連絡会議」の提言を参考にして競技(ツアー)再開・開幕に向けてのガイドラインを作成。

スポーツ庁の確認を経て内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室に提出し、5月20日に5団体のHPで公開した。ツアー再開・開幕への道筋が見えてきた。

緊急事態宣言下でも、自粛要請の対象にはなっていなかったゴルフ場や屋外練習場はどうだろうか。これまでゴルフ場で発症した芸能人はいたが、ゴルフ場でのクラスターの発生の情報は公式にはほとんどないようなので、屋外が幸いしているのと、営業を続けたゴルフ場個々で行ってきた感染防止対策が効いていたのかもしれない。ただ、運がよかっただけということもある。

緊急事態宣言解除の出口が見えてきている中で、都道府県をまたぐ移動ができるようになってくれば、ゴルフ場ばらばらではなく、全国規模の一定程度のガイドラインが必要になってくる。

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