宣言解除後のゴルフ、新たな再開に向けた道筋 感染防止のための新しいゴルフ様式はなにか

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筆者A:ガイドラインではそうしたことも書いてあった。茨城県のあるゴルフ場ではカップそのものを浅くして、ピンに触らずにボールを拾い上げられるようにした。バンカーレーキを置かずに足でならすというところもある。とにかく、共通して触るものは排除しようということだね。

同級生D:そういうのってルール違反、マナー違反にならないのかな。バンカーで足跡の中に入ったら嫌だよね。

筆者A:その辺はローカルルールで「動かしていい」とか決めていいみたい。カップはルールでは深さ4インチ(約10センチ)以上だから適合していない。でも、ゴルフ規則を普及しているJGAが、感染拡大防止に向けてルールに対する見解を出している。競技は別として、プライベートで回るときは「感染を防ぐために必要なことはすべて行われるべき」って言っている。

感染防止でカップを浅くすることは、今は「必要」なことだと思う。そうしたことが正式な規則になっていくかもしれない。深さは問わないとか。

同級生C:気になったのは、ゴルフ場の駐車場に東京ナンバーが多数あった。東京、埼玉、神奈川、千葉はほとんど一体ではあるけど、移動も自粛だったよね。

筆者A:パチンコのときも大きな批判が集まった。ゴルフのトーナメントが開催できないのも選手やスタッフの移動があるのが要因の1つになっている。

同級生D:「不要不急」の指摘に、ゴルフはどう説明するかも難しい。

同級生C:緊急事態宣言が解除されるということは、不要不急の外出自粛もなくなるということだろうけど、他県移動はしばらく自粛かもしれない。

筆者A:通勤しないといけない人もいるから仕方ないけど、東京由来の感染も近県では多いみたいだし、都や県をまたぐと怒られそうだ。国会議員や芸能人も発覚して批判されている。

新しい日常でゴルフはどうなるのか

5月21日、政府は緊急事態宣言を発出している8都道府県のうち、大阪・京都・兵庫の3府県の解除を発表している。首都圏の1都3県と北海道は継続となっているが、1日当たりの新規感染者数は減少を続けている。31日の期限を待たずに、25日以降にも解除が決定される可能性がある。

全都道府県での緊急事態宣言が解除されたら、新しい日常が始まる。今後の対策はゴルフ界全体でも手探り状態だが、自身が再開する、継続する際にはガイドラインに沿った行動が必要になるだろう。ゴルフ場から「第2波」が発生したら、またゼロからのスタートになりかねない。

赤坂 厚 スポーツライター

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あかさか あつし / Atsushi Akasaka

1982年日刊スポーツ新聞社に入社し、同年からゴルフを担当。AON全盛期、岡本綾子のアメリカ女子ツアーなどを取材。カルガリー冬季五輪、プロ野球巨人、バルセロナ五輪、大相撲などを担当後、社会部でオウム事件などを取材。文化社会部、スポーツ部、東北支社でデスク、2012年に同新聞社を退社。著書に『ゴルフが消える日 至高のスポーツは「贅沢」「接待」から脱却できるか』(中央公論新社)。

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