新型コロナウイルスの感染拡大に伴う自粛が徐々に解除されている。6月19日には「県境をまたぐ移動の自粛」が全面解除され、「ウィズコロナ」の生活が本格化しようとしている。
他県のコースを利用するケースも少なくないゴルファーたちにとっては喜ばしいことではあるが、ゴルフ発のクラスターを発生させてはいけない。
ゴルフ場や屋外練習場は「3密」になりにくい環境である一方、インドアの練習場やショップなど、注意が必要な場所も多い。「新しい生活様式」に合わせて、ゴルフ界も「新しいゴルフライフ」が必要になってくる。
コロナ禍、そして緊急事態宣言解除後のゴルフ業界はどうなっているか。今後のウィズコロナをどう乗り越えていくのか。ゴルフ業界、なかでも用品販売などを調査している、矢野経済研究所・スポーツ事業部の三石茂樹氏に聞いた。
「若いお客さんが増えた」
――緊急事態宣言の解除後、ゴルフ関連市場の動きは戻ってきているのか。
われわれはクラブ(ドライバー、アイアン、パター)、ボール、キャディーバッグ、シューズ、グローブの売上数の週次データを取っている。緊急事態宣言中は前年比50%前後に落ち込んだが、42府県の解除後に同60~70%、5都道県解除後の2週間では同90%前後となっている。
テニス用品やスポーツスニーカーなどの調査もしているが、学校が休校になって、クラブ活動もできず、まだ前年比80%減という状況だ。これと比べると、ゴルフ用品は思った以上のスピードで回復しつつある。
――データを見ると、キャディーバッグやシューズは前年を超えている週もある。いよいよ「ゴルフ再開」という気分になった?
ゴルフショップを回って聞くと、「若いお客さんが増えた」という声が複数挙がっている。
新たに始めたのかはわからないが、これまで屋内型のスポーツをしていた人が「屋外スポーツのゴルフをやってみようか」と考えたのかもしれない。コロナによる新しい動きであることは確かだ。
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