「ウィズコロナのゴルフ」がアツい納得の理由 用品販売から見えたゴルフのニューノーマル

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――日本の男女ツアーも、8月には再開される予定だ。プロがトーナメントでかっこいいマスクをして、評判になれば売れるかもしれない。

来場者に配ってもいい。当面は無観客だからテレビ観戦になる。スポンサーのロゴを入れれば、広告効果もある。

業界全体で進む新型コロナ対策

ゴルフ業界の16団体で構成する日本ゴルフサミット会議は、連名で「新型コロナ対策」を啓蒙するデジタルポスターを作った。

日本ゴルフサミット会議が作成した啓蒙ポスター(日本ゴルフサミット会議提供)

対策として挙げているのは「手洗い・消毒」「マスクの携帯・着用」「集まりや握手を避ける」「自分の持ち物以外に触れない」など。一般的な新型コロナ対策とほぼ同じなので、「もう知っているよ」という人がほとんどだろう。

だが、これまでさまざまな利害関係もあって、例えばポスター1枚作るにしても、なかなかまとまらなかったのがゴルフ業界の常だった。新型コロナへの危機感では一致しているのは確かだ。

個人レベルでも、コロナ禍によって、これまで「できなかった」「やらなかった」ことを「やらざるをえない」「やってみよう」となった側面が多々あるだろう。

一方で、感染経路不明の感染者はまだ多い。無症状の感染者もいる。感染の疑いのあるときの行動なども問題視されやすい。自分から他人に感染させないことが求められている。

ゴルフに限らず、「対策」を心掛けて、楽しむところでは楽しみたい。それがワクチン・特効薬ができるまでのウィズコロナ対応になるのだろう。

赤坂 厚 スポーツライター

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あかさか あつし / Atsushi Akasaka

1982年日刊スポーツ新聞社に入社し、同年からゴルフを担当。AON全盛期、岡本綾子のアメリカ女子ツアーなどを取材。カルガリー冬季五輪、プロ野球巨人、バルセロナ五輪、大相撲などを担当後、社会部でオウム事件などを取材。文化社会部、スポーツ部、東北支社でデスク、2012年に同新聞社を退社。著書に『ゴルフが消える日 至高のスポーツは「贅沢」「接待」から脱却できるか』(中央公論新社)。

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