世界唯一、ディズニー「内」ホテルの秘密 ファンもあまり知らない、ミラコスタの裏側

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――じゃ、細かいところで、注文を聞くとか、応対をするにつけ……。

たとえば料理を出すときにも、レディファーストじゃなくて子どもファースト。その後にレディファースト、というのが特色ですね。

レディス&ジェントルマンの前に、ボーイズ&ガールズなのです。ディズニーのコンセプトは、ファミリーエンターテインメントなのですね。

「安っぽい」ではなく、これがリアル

スパへ向かう通路からベネチアの水路を眺める。日本であることを忘れてしまう

――先ほど館内のスパに行く途中で、通路からベネチアの川下りというか水路が見えました。本当に海外のリゾートにでも来たような錯覚があって、子どもが来ても楽しいでしょうが、大人も違和感なく楽しめますね。

そうですね。ゴンドラの水路は、水が上がったところの線まで(デザインで)つけてありますからね。かなり作り込んでいますよ。

ベネチア側には、ちゃんと飾り窓がついています。立体感があるわけですね。ちなみに、ポルトフィーノ側は飾り窓じゃなくて、ダマシ絵です。

ポルトフィーノ側を見て、「安っぽいな、これ手抜いたなー」なんて言う方がいますが、違うのです。

――ということはつまり、実際に現地がダマシ絵になっていて、それを正確に再現していると。リアルなわけですね。

そうです。リアルですね、どこも。

――ディズニーの徹底志向が出ていますね。全体がひとつの芸術作品なんですね。

大理石のデザインやエレベーターホール、ロビーや天井の絵、いろいろなところにものすごくデザイン性の高いものがあります。

細かく見ていくと本当に面白いと思いますね。「こんなところにこんなものがあったのか」と、私でもびっくりすることがたくさんありますね。

(撮影:尾形文繁)

※この記事の後編は、4月21日(月)に公開予定です

 

筆者が手掛けた東洋経済オンラインのホテル連載が、電子書籍「1泊10万円でも泊まりたい ラグジュアリーホテル 至高の非日常」(小社刊)になりました。10万円以上するような部屋に泊まりたいと思わせるラグジュアリーホテルの魅力とはいったい何なのか。厳選9ホテルの総支配人たちが大いに語っています。

 

山川 清弘 「会社四季報オンライン」編集部 編集委員

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やまかわ・きよひろ / Kiyohiro Yamakawa

1967年、東京都生まれ。91年、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。東洋経済新報社に入社後、記者として放送、ゼネコン、銀行、コンビニ、旅行など担当。98~99年、英オックスフォード大学に留学(ロイター・フェロー)。『会社四季報プロ500』編集長、『会社四季報』副編集長、『週刊東洋経済プラス』編集長などを経て現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト、日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト。著書に『世界のメディア王 マードックの謎』(今井澂氏との共著、東洋経済新報社)、『ホテル御三家 帝国ホテル、オークラ、ニューオータニ』(幻冬舎新書)など。

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