入学直前!新中1がやるべき先取り英語のツボ 最初から英語の「本質」を学ぶことが重要だ
しかし、英語を学ぶうえで重要なのは、「ちょっと難しくても、英語の考え方の中心となる大事な考え方」を学ぶことです。私はこれを「基礎」と考えています。
その「基礎」を身につけるためには、「英語は暗記科目じゃないんだ」と気づくことが大切です。気づくことができれば、丸暗記英語から解放され、これから進むべき英語の世界を垣間見ることができるはずです。
やみくもに「さきどって英語を学ぶ」のではなく、「英語の背景を学ぶ」ことが重要です。
本格的な英語学習に進む前に知っておいてほしい背景はいくつかありますが、ここでは、その1つの「3単現のs」の背景を説明しましょう。
「3単現のs」は特別なものではない
大人の方でもつまずくことが多く、英語の苦手意識の原因の1つになっている「3単現のs」。今現在、大人である方々の多くは、中学1年生のときに「3単現のs」を習ったと思います。
「中学に入ってから最初のうちは調子がよかったけれど、こいつが出てきてから英語が嫌いになった」という方や、「何で3単現のsなんて必要なの?」「何でこんなややこしいルールがあるの?」と思う方も多いでしょう。
その理由ですが、実は、「3人称・単数・現在形のときにsがつく」のではなく、「3人称・単数・現在形のときだけsが残ったまま。他の1・2人称ではs(みたいなもの)が消えちゃった」という考え方が正しいのです。
フランス語やドイツ語をはじめ、英語の親戚にあたるヨーロッパの言語では、「1人称・2人称」「単数・複数」に応じて、動詞が少しずつ変化します。
実は大昔の英語も同じで、主語に応じて動詞は変化していました。その証拠に、be動詞は、いまだに主語に応じて変化しますよね。Iのときはamで、youのときはareで……のように。be動詞はあまりにもよく使われるので、そのまま生き残った珍しい動詞なんです。
一方、一般動詞では昔の英語にあったこの変化が、長い時間をかけて、1人称・2人称・複数のときになくなっていきました。たまたま3人称・単数のときだけ「かつての変化の名残としてsが残ってしまった」わけです。これが3単現のsの正体です。
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