時間のムダ!上司に出す「日報」の致命的な欠点

社員の「やる気」を引き出せないのが問題だ

仕事をもっと効率的に、目標達成につながる日報・週報の活用法とは?(写真:CORA/PIXTA)

多くの会社では、日報や週報をマネジメントツールとして使っていると思います。あらかじめ「いつ、何をやるか」という計画を立て、これを日々チェックして進捗を管理しているのではないでしょうか。

たいていの場合、「目標達成度」「作業実績」「反省」「改善策」などを記入するようになっています。日報・週報は社員個人のセルフマネジメントに役立つだけでなく組織の中で共有することで、「誰が何を行っているか」がわかる優れもの。確実に計画を実践するためには便利なツールといえます。

ところが、このマネジメント手法には、大きな欠点があります。それは、「やること」を管理することばかりに主眼を置きすぎて、社員の「やる気」に対する考えが足りないことです。

拙著『科学的にラクして達成する技術』でも詳しく解説していますが、結論から言えば、ただ日報を書くだけでは、モチベーションが上がらないのです。「誰かに向けて書くこと」を前提としているため、自分の内面からの意欲が湧き上がりづらいからです。

日報・週報の「落とし穴」

心理学では、目標に向かって行動を前向きに喚起することを「動機づけ」と呼びますが、例えば給料などの外的な報酬による「外発的動機づけ」に対して、自分の内面から意欲(やる気)が湧き上がることを「内発的動機づけ」と言います。

人は機械ではなく「感情」の動物です。いくら「外発的動機づけ」を働きかけても、動かないものは動きません。または、最初だけは動いても、すぐに止まってしまいます。目標達成に向けて行動を続ける原動力としては、内から湧き上がる意欲=「内発的動機づけ」に勝るものはありません。「内発的動機づけ」ができれば、意欲が自然に湧いてくるので、肩に力が入らず、主体的かつラクに目標を達成できます。

こうした観点で見ると、「できなかったことを反省し、原因を考え、改善策を書く」という日報・週報の手法は、計画を確実に実践させるための管理手法としてはよいのですが、社員に「主体性」を発揮させるためのツールとしては適切とはいえません。ともすると、改善策もろくに考えられず、決められたことを続けるだけの「受け身の態度」を助長するツールになってしまっている場合もあるのです。

次ページ取りつくろっていませんか?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 令和を生きる若者のための問題解決法講座
  • 精神医療を問う
  • 読んでナットク経済学「キホンのき」
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
イオン23年ぶりトップ交代<br>新社長に2つの重い課題

GMS(総合スーパー)最大手のイオンが23年ぶりの社長交代を決めました。ただ、目下のグループ経営は、低採算にあえぐGMS事業、緒に就いたばかりのネットスーパー事業と課題が山積。荒波が押し寄せる船出で、針路が注目されます。

  • 新刊
  • ランキング