「多様な入試」で合否を決める私立中のホンネ 入学後に「伸びしろ」ある生徒に門戸開く

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私立中学校の入試が多様化しているのをご存じでしょうか? 写真はイメージです(写真:Fast&Slow/PIXTA)

私立中学校の入試が多様化している。「国・算・理・社」の4科型や「国・算」の2科型だけではなく、算数や英語のみの1科入試や、グループワーク・実験・プログラミングなどを通して、課題への取り組み状況やプレゼンテーションの内容を評価する入試もある。見方を変えれば小学校高学年から受験を希望した場合や、過度の塾通いに抵抗を覚える場合でも受けられる入試が見つかる可能性は広がっている。

一方、学校側には多様な選考で門戸を開き、思考力やコミュニケーション能力、表現力などに優れた生徒を取り込みたいという期待がある。独自の入試を実施している都内の女子校2校を取材した。

クラシック音楽が流れる入試会場

東京都板橋区にある日本大学豊山(ぶざん)女子中学校。日本大学系列で唯一の女子校だが、「私は女子にしばられない」をキャッチフレーズに掲げ、2016年に就任した柳澤一恵校長のもと数々の教育改革を実行している。

入試では4科・2科入試のほか、適性検査型と思考力(プレゼン)型を行ってきたが、2020年度からは帰国子女、2科選択型、英語インタビュー型の3つを加えて7種類もの試験形式を用意する。

ユニークなのは2016年度から行われている「思考力(プレゼン)型入試」だ。受験生は10ほどのテーマから好きな課題を選び、画用紙で資料を作って発表する。資料作成に当たっては関連図書を参照できるほか、用意されたタブレットでインターネット検索もできる。さらに図書室で資料を探したり、試験中にトイレへ行ったりできるなど自由度が高い。資料に添付する図や写真は教員に声をかけて印刷やコピーもしてもらえる。

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