――なるほど。今の総編集長の話しぶりが雑誌にも出ていると思うのですが、読者の私から見ると、『LEON』は説教くさくないので、すごく読みやすいです。
そうですね。おそらく、オリジナルのものをちゃんと考えて表現して伝えていこうという方針なので、そう感じてもらえるのだと思います。普通は海外のファッション誌を持ってきて、モデルを日本人に変えて表現してしまうのですが、われわれは自分たちで解釈して、新しいスタイルを創り出していますから。
だから、『LEON』にはファッション評論家はいっさい出てきません。われわれ編集部が考えたものをスタイルとして出していくという、オリジナリティが高いつくり方なので、支持していただけるのだと思います。
――評論家も出ていないですが、編集長や編集者も出てきませんよね?
編集長や副編集長がパーティなどの報告記事でちょこっと出てくることがありますけど、作り手の編集者が出てくることは控えてますね。編集長が出たり、編集者が出たりする雑誌もありますけど、僕はあまり意味がないなと思うのです。エンターテインメントであって、夢とかそういうのを表現していくライフスタイルマガジンだから、あまり自分たちは出ないようにしていますね。
『LEON』はファッション誌ではない
――えっ、ファッション誌ではないのですか?
『LEON』はファッション誌ではなく、ライフスタイル誌なんですよ。もともとライフスタイル誌として設計して進めているんですけど、たまたまファッションのページが多くなっているだけですね。それは、広告とかタイアップのページがすごく多く、それもファッションのクライアントさんのページがすごく多い。それでファッション誌に見えてしまうのかもしれませんが、基本はライフスタイル誌なので、ライフスタイル情報が実はたくさん入っています。
――結果としてファッション誌に見えてしまっているという認識なんですね。
そうなりますね。『LEON』は広告をいただくことでビジネスとして成立している雑誌ですから、クライアントさんも読者も喜ぶように作っていって、今の誌面構成になっているわけです。
男のライフスタイルは、当然、ファッションだけじゃなくて、遊びの要素もたくさん必要だから、そういった情報もつねに連載という形で創刊からずっと発信し続けています。
――創刊以来、ずっと見続けてきて、日本の男性の着こなしはどう変わってきていますか?
この20年ぐらいで、日本人の着こなしもずいぶん偏差値が上がりましたよ。特に、『LEON』が創刊されてから、ぐっと上がったと思うんですけどね。なんてね(笑)。
(構成:岸上 直大 映像制作:クロマリズム)
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