――そういえば、創刊直後は「ちょい不良(ワル)」という言葉が流行語大賞の候補になるほどのブームで。
確かに『LEON』といえば、「ちょい不良」という言葉で語られることが多いですね。実際、リーマンショックの前あたりまでは「ちょい不良」を全面展開していた時期があるので。『LEON』は2001年のプチバブルのときに雑誌が創刊されて、しばらく経ったときに、ノータイでシャツの胸のボタンを3つぐらい開けて、これがカッコイイと提案していました。
それはその時代に合わせたファッションであって、今は逆にスーツでタイドアップしてきちっとするのがカッコイイと思っていますから、そういったスタイリングが多いですよね。ファッションもライフスタイルも時代によって微妙に変化していきますので、それに即応して、表現形式も変えています。
――実は、総編集長がシャツのボタンを開けて「ちょい不良」なファッションで来られるのかと思っていまして(笑)。
もちろん、それもワードローブのひとつですから大丈夫ですよ(笑)。なぜなら「ちょい不良」を否定しているのではなくて、僕の場合はビジネスでスーツを着ることが多いので、誌面にもそれが反映されていることはあると思います。一方で、カジュアルは男性のファッションのセンスがどーんと出ちゃいますからね。カジュアルも大事にしています。
カジュアルでカッコよく見せる「簡単な方法」
――普段、スーツの会社なんですけど、みんなで休日出勤をすると、普段のスーツ姿がカッコいい人が休日に会うとちょっと……という人がいます。
「えっ!?」という人、たくさんいますよね(笑)。
――「なんでそんなにチャックがついた服を着ているの?」とか。
いますね(笑)。カジュアルでいちばんカッコよく見せる簡単な方法があるんですよ。まず、基本的に上から下まで黒で統一してみることですね。黒いシャツに黒いパンツを履いて。それも、余計なデザインがされていないシンプルなもの。下は黒いデニムでもいいし、スラックスでもいいんです。
黒で統一すると、意外と簡単に「あらステキ」となるんですよ。それなのに派手な色とか柄のシャツ着たり、凝ったジャケット着たり、そういうふうにしちゃうから失敗しちゃうんですね。本当に男はシンプルにまとめたほうが、カッコよくなりますから。
――それができるようになったら、ちょっと「ハズし」。
そうですね。まずはシンプルな黒のスタイルに慣れて、そこから「ハズし」とか遊びを入れていくと、さらにランクアップしますから。