教育熱心な親が「人のせいにする子」を作るワケ

「宿題廃止」の中学校校長が明かす真理

これからの時代、どのような「子育て」が子どもを伸ばすのでしょうか?(写真:Fast&Slow/PIXTA) 
宿題廃止、定期テスト廃止、固定担任制の廃止。教育の「当たり前」を覆し、世間の注目を集める中学校があります。それが千代田区立麹町中学校。「今子どもを入れたい中学校ナンバーワン」とも呼ばれるこの学校の改革の中心となった工藤勇一校長はいいます。実は子どもの自律を奪っているのは、大人の都合なのだと。
「子どもによかれ」の育て方が逆効果の理由とは? 教育熱心な親が陥りがちな間違いとは? 親に向けた初の子育て本『麹町中学校の型破り校長 非常識な教え』を上梓した工藤校長に聞きました。

変革する時代に合った子育てを

子どもたちの時代は、1つの会社に就職して定年まで勤め上げるような社会ではありません。 AIやIOTなど科学技術の進展は著しく、経済構造は大きく様変わりしています。時代の変革期にあってますます大切になってくるのは、自分で考えて、判断し、行動できる力「自律」ではないでしょうか。

親は少しでもよい環境に子どもを置いてあげようと、早いうちから「理想」に引っ張り上げようとします。幼児期からのSTEM教育、英語教育、プログラミング教育などなど……。しかし「子どものために」という熱心な取り組みが、逆に「自律」を身につけるチャンスを奪っているとしたら――。

私は、6年前に千代田区立麹町中学校に校長として赴任してから、学校のさまざまな 「当たり前」をやめました。麹町中の教育改革は、従来の教育からすると、「非常識」なことばかりです。

・宿題廃止
・定期テスト廃止
・頭髪、服装の校則を撤廃
・固定担任制を廃止

さらに「協調性こそが大事なのではない」「みんな仲良くしなくてもいい」「心は変えなくていい、行動を変えよう」と教える。文化祭の開催を生徒に全面的に任せるなどに取り組みました。

今の教育で「常識」とされていることは、私に言わせれば、子どもの自律を奪うものばかり。子どもの主体性や意欲、創造力といった能力が潰されているのです。

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