第1回 担当課長って何だ?

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管理職がいつか到達するポジション

アベノミクス宣言以来、企業業績は回復しているというが、利益額が増えても業容が拡大し、組織の数(管理職ポスト)が増えている訳ではない。雇用情勢、とりわけ出世は難しいのだ。
 その中心で滞留し、もがいているのが担当課長だが、その存亡は会社業績に翻弄される。業績が好調であれば、それほど問題はないかもしれないが、ひとたび悪化すると真っ先にリストラの候補となる。しかし担当課長が地力を発揮すると、課長として復活する可能性もある。

高視聴率で話題となったテレビドラマ「半沢直樹」では、一度失敗すると二度と出世コースにはもどれないような描かれ方をしているが、成果主義・実力主義に移行した企業は「敗者復活」が可能であることを宣言している。掛け声だけではなく、できれば敗者復活した社員を輩出したいと人事部も考えている。
 一度外された社員がそのままモチベーションが下がり続けたら、その社員が辞めない限り困るのは会社である。できるだけ頑張ってもらいたいので、一般社員に降格させずに、課長級として処遇している。
 ところがそのまま「管理職外れた」ことを悲観し、手を抜いた働き方をしてしまう担当課長が多いのも事実である。このような担当課長は「追い出し部屋」へまっしぐらである。

会社は管理職を外れた社員に期待を持ちつつも、その処遇に甘んじている社員を抱えておくだけの余裕がもう無くなっている。それは本人も薄々感じているはずだが考えないようにしてきた。
 部下のいる課長であっても、最終的に、ほぼ9割の課長は担当課長になる。部長以上に昇進するか、課長のまま定年まで全うする社員は恐らく1割もいない。ほとんどの課長にとって、担当課長は「いつか到達するポジション」なのだ。

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