丸山:私は政治家の方は、SNS上でそこまで政治的な発言をしなくてもいいんじゃないかと思うんですよ。
原田:え、どうして?
丸山:例えば、Twitterでまじめに政治のことをつぶやいても、すぐ大人のアンチが出てきて、いざこざが起きる。私たち若者がそれを見る頃には、すでにアンチコメントで埋まってて、そっちが先に目に入ってしまう。その人を正当に評価したいのに、先に悪いイメージがついちゃうんです。
だったらプライベート情報だけを発信して、自分の人となりを伝えることだけに徹したほうがよくないですかね。それこそ親近感も湧きますし。
原田:うーん、アンチコメントを怖がって、政治家が政治の話をまったくつぶやかないというのも、僕は違うと思いますね。
今回の連載は、若者視点で「政党、政治家がSNSをどう改良すべきか」という切り口で皆で話してきたけど、「若者の政治離れ」の原因は政党・政治家側だけにあるのではなく、若者側にもあるのではないかと思います。
自分の主張を堂々とした結果、仮に自分のアカウントがアンチコメントで埋まったとして、そこに何の問題があるんだろうか? その主張が人を傷つけるものだったり、社会的に明らかに問題がある意見だとしたら別ですが。
SNSに行きすぎた批判を書く人は決してマジョリティーなんかではなく、実は賛同している人がサイレントマジョリティーであることも多いかもしれない。そもそも問われているのは「自分がどう評価するか」であって、周りの人の評価は関係ないはずです。
今の若者の皆さんはSNSにかなりの時間を費やして生活している人が多いので、SNS上の意見から影響を受けすぎてしまう面があるように感じています。
ぜひ、政党・政治家にもどんどん自己主張して、代わりに自分たちもしっかりと自分の強い意見を持ってほしいと思います。まあ、上の世代ができているかって言うと、本当に難しいんだけども。
政治家のSNSセルフブランディングは甘い
原田:あとは、政治家のSNSによるセルフブランディングは足りないと若者たちには思われているよね。
松崎:そうですね。ほとんどの政治家の方に言えることですが、Twitterのプロフィール欄がとても寂しいので、改善する余地があると思います。
私たちが彼らのアカウントに行き着いたとき、まずプロフィール欄を見て、「この人は私にとって有益なことをつぶやくかどうか」「自分が得たい情報を得られそうか」を判断するので。肩書だけでなく、自分のスタンスやビジョンをプロフィール欄に盛り込んだほうがいいです。
情報発信アカウントで、プロフィール作りが上手いな、と思う人はいくつか特徴があります。1つ目は、プロフィールの欄に自分が発信する内容に関連した情報を入れている人。例えば、旅行系の情報を発信するアカウントだったら、世界一周/バックパッカー/旅/海外旅行、と入れるといった感じです。自分の趣味や好きなものの情報を入れていると、その人がどんな人なのかわかります。
2つ目は、プロフィール欄に今の自分に至るまでの経歴を書いている人。例えば中学生の時に発病&完治→次は自分が病気を治す人になりたいと思う→○○大学で○○について研究中→○○医者、といった感じです。その人の情報が一瞬にして分かるし、その人のストーリーについて知ることもできます。
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