「つながり」なきサブスクリプションは失敗する 収益化ではなく「ユーザー価値」の問題だった
従来のビジネスからサブスクに移行する?
月額や年額で課金する定額制のサブスクリプションは、「収益が繰り返す」収益化モデルです。
大量に売って利益を得る売り切りモデルに限界を感じる企業にとって、時間をかけて繰り返し収益を回収するサブスクリプションは、そこだけを切り取ると経営者にとって「救世主」のように見えます。
単品による利益を積み重ねるしかなかったプロダクトを月額制にしたら、数年も経たずに収益が倍増するなどというそろばんをはじくことができるからです。将来の業績不振に戦々恐々としている売り切りモデルの企業が、サブスクリプションに移行したいと思うのは当然の流れです。
しかし、売り切りモデルをサブスクリプションに変えるのはそう単純な話ではありません。
もしも、今のビジネスの構造を変えずに課金のみをサブスクリプション「的なもの」に変えたとしても、結局はうまく機能しないのです。
これは、最近よくニュースになる、月額料金を支払えば、コーヒーが飲み放題になる、ラーメンが食べ放題になるといった「定期券型サブスクリプション」の企業を見るとよくわかります。
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