「何となくAI 」、実はアルゴリズム活用だった 真に「AIを導入した」と企業が言ってよい条件

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アルゴリズムとは、「問題を解決する定型的な手法・技法。コンピューターなどで、演算手続きを指示する規則。算法」(『広辞苑』第7版)です。例えばビジネス上の課題を、コンピューターを使って解決するには、何らかのアルゴリズムを考え出して適用します。

一般的にアルゴリズムを考え出すのは人間の役目です。そのアルゴリズムを、コンピューターが自ら考え出すことができるなら、それは多くの人が期待するAIなのかもしれません。

アリ・アルモッサウィの『爆速!アルゴリズム』(吉田三知世訳、東洋経済新報社)では、既存のアルゴリズム(もちろん、人間が考え出したものです)が、身近な話題を取り上げながら平易に解説されています。例えば、データの並び替え(ソート)を行う「マージソート」や「クイックソート」、あらかじめ並び替えされたデータから特定のデータを探し出す「二分探索」といったものです。

こうしたアルゴリズムは、一般の人にはあまりなじみがないものでしょう。普段、いろいろと業務に特化したアルゴリズムを考え、プログラミング言語を使ってさまざまなプログラムを開発している多くのプログラマーにとっても、国家資格である情報処理技術者試験の試験勉強以外の場所では、なかなか出番がないかもしれません。ソートや探索のような一般的に用いられるアルゴリズムは、自分でわざわざアルゴリズムを考えなくても、簡単にプログラムに組み込むことができるようになっているからです。

この本で解説されているアルゴリズムには、ネットワークやグラフといった比較的高度なものまで紹介されています。それをきちんと理解して、実践できるプログラマーは多くないのではないかと、心許なく感じたりもします。

AIはITの利活用シーンを再発見した

私はAIの研究者ではありません。企業の情報システムを設計し、開発するという仕事を生業とする中で、たまたまIBM Watsonを活用する機会があり、それが世の中のブームより少し早かったために、AIについていくつか本を書いたり、セミナーの講師を務めたりしています。

AIの導入に関する相談もいただくのですが、AIが(ある意味で)バズワードになったために、ITの利活用に対する期待感が、以前より強くなっていると感じます。ビジネスの現場において、今までITは情報を記録するためのツールでした。ITに何かの問題を解かせるとか、人間がやっていた仕事を代行させるという用途が要件に挙がることは、ほとんどなかったと言えます。

しかし、AIという言葉が世の中に広まるほど、そうした用途が要件化されているのが現状です。今までのITには期待していなかったことが、AIならできるのではないか、というムードの高まりがAIブームの真相でしょう。

例えば、ある運送業者がトラックの配車システムの開発を始めたとします。すでに自動配車計画が可能なシステムは存在しますが、配車担当者の計画作業を効率化することが目的のシステムが多いようです。

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