先輩アパレルの悪しきケーススタディー
──女性活用で著名です。
社員3000人のうち女性が94%で、管理職の半数は女性。売り上げの98%がレディス、つまりカスタマーの98%が女性だから、社内をお客様の目線で満たしてしまうというだけの話だ。ほとんどの仕事がB2Cだから、お客様と社内を極力近づけることで、お客様に喜んでいただけるマーケティング戦略が組みやすくなる。能力があるから採用しているのであって、実際に利益も出してくれている。
──ここ数年は「日中集中戦略」に取り組んでいます。
2015年1月期は国内には100店出店する予定で、中国は新店53。中国は来期末に店舗数が倍以上の101になる見通しだ。台湾には7出店予定で、来期末44になる。このほか香港に7店あるから、総チャイナで見た場合150を超えてくる。ブランドはメインのアース ミュージック&エコロジー(earth music&ecology)が9割で、中国は初年度から黒字を続けている。
──進出当初、ご自身が現地駐在をしました。
11年9月に現地法人を設立し、その後2年間、上海でマンションを借りて駐在した。老舗の先輩アパレルに進出の悪しきケーススタディがたくさんあって、その共通のパターンは決裁権のない日本人に総経理を任せることだ。中国はすでにファッションがオリンピックのように競い合う土地柄になっている。日本は最近ようやく“黒船”のファストファッションが来たのに対して、中国では新店隣接の東西南北に諸外国のブランドがひしめき合う。交渉力でも負けないために、特に後発なことを考えて、まずは自分が住むしかないと判断した。
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