全員正社員!女子95%で成長する秘訣 クロスカンパニー 石川社長が語る女性活用

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「アースミュージック&エコロジー」。
女優・宮崎あおいさんが異国で出会った人と、流暢な現地語でクールなやり取りを繰り広げる――。印象的なテレビCMに見覚えがある人も少なくないだろう。これを展開するレディスアパレルが、クロスカンパニーだ。基幹ブランド「アースミュージック&エコロジー」を中心に現在、国内で500店舗以上を展開し、今年度(2014年1月期)に売上高1000億円の大台を達成する見込みである。
実はクロスカンパニーは、創業時から「全員正社員」を掲げ、その95%が女性、しかも平均年齢25歳と“女子”が活躍する企業でもある。日本で初めて「4時間正社員」制度を導入するなど、積極的に働く女性の支援を行っている。
女子力を活かす経営とは、そして今後の成長戦略は?石川康晴社長に聞いた。

人は「調整弁」じゃない

――クロスカンパニーはなぜ「全員正社員」を掲げているのでしょうか。

僕は3年間大手紳士服チェーンで下積みをしたあと、23歳で小さなセレクトショップを開いて独立しました。身の丈をコンセプトにたった4坪の小さなテナントを借りて、1人で買い付けから接客までやっていましたが、2年目には事業が軌道に乗り始め、社員を雇う必要が出てきました。

当時、僕もまだ若造だったから、いろんな経営者のところへ「これから中長期的に大事な経営哲学や鉄則はないですか?」と、学びにいきました。その時、大先輩の経営者の10人中10人が言ったのが、「人は調整弁だ。いつでも切れるようにしておけ」、「特に小売業は上がり下がりが激しいから、固定費なんて抱えていたらすぐに会社はつぶれるぞ」という教えです。

それを聞いて、僕は「そんな考えを持つ経営者しかいないから、日本の小売業界というのはグローバルにならないし、シュリンクしていくんだ」と思ったんです。僕が決心したのは「正社員という概念を倒産する瞬間まで貫いていこう」という逆の考え。人に経営資源を向け、人に投資をしていこうと。

だからクロスカンパニーは創業2年目で初めて社員を雇って以来、全員を正社員で雇用して、気がつけば今期連結売上高1000億円まできました。約20年間、正社員という基盤を整えたことで、社員が安定して働いてくれたおかげだと思います。

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