ユニクロ社員が不幸になる"合理的な"理由 スタッフの足跡をたどって見えたもの
全国各地のユニクロ店舗で忙しそうに働いているスタッフたち。あの人たちは幸福なのか。これからも幸せな職業生活が送れるのだろうか。
アルバイトとパート(ユニクロ用語では「準社員」)スタッフに関しては8割の確率でYES、正社員に関しては同じぐらいの割合でNO。これが1年間かけてユニクロ勤務経験者を訪ね歩いた僕の結論だ。
僕は2000年3月に新卒でユニクロ(ファーストリテイリング)に入社し、町田店(東京都町田市、2002年に閉店)と青葉台東急スクエア店(横浜市青葉区、規模を縮小して営業中)で勤務した。柳井正社長の跡を継ぐ気負いで入社したにもかかわらず、店長にすらなれぬまま、わずか1年で逃げるように辞めた。
2000年11月にオープンした大型の青葉台東急スクエア店はスタッフを100人ほど採用。社員は店長を含めて4人。新入社員の僕が30人ほどの部下を教育・指導しなければならなかった。実力不足はすぐに露呈した。
フリースブームが続く真冬に、部下からは突き上げられ、上司からは問い詰められ、朝になってもどうしても起き上がれなくなった。3日連続で遅刻して皆に嘲笑されたときは、自分の存在を消してしまいたかった。年明けに退社を決めたとき、組織の中で働くことにすっかり自信を失っていた。
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