"資生堂の母"、驚きの「捨て去る」技術

スーパーキャリア母の睡眠時間が、人より長い理由

子どもの頃からの夢を叶える――。それも、小さい子どもがいながら。40歳過ぎで。

資生堂の国際事業部でブランドのデジタル戦略業務を担当する金井美加さんは、そんなアメリカ映画さながらのサクセスストーリーを実現した人だ。

化粧品会社の研究職を経てインディアナ大学でMBA取得。米国スポーツメーカーのマーケティング職、日本の経営教育会社のブランド構築やIRを経て、日本の大手カジュアル衣料チェーンで、マーケティングや海外事業を手掛けてきた。そして、2010年、「3度目の挑戦」だった資生堂に入社。

なんだ、エリートだからじゃないか。そう言いたくなるだろうが、それでも金井さんの転身ストーリーは、育児と自分が「やりたいこと」の両立が困難で鬱々としている人に、希望とヒントを与えてくれる。

金井さんは、言う。

「子どもを人に預けてまで働くのに、自分がやりたいことをやらないと、やってられないですよ」

愛する化粧品一筋に歩むつもりが……

金井さんは、自分を「オタク」だと言う。

幼稚園のときから、母親の化粧品に興味津々。中学生になると、地元神戸の化粧品量販店に通っては、お客さんの誰々が、どのメーカーのどの商品を選ぶかを予測して当てる「マーケティングごっこ」が趣味になった。大学の薬学部に進んだのも、「化粧品会社の就職に有利」と人に聞いたからだ。

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