日産"ブラジル子連れ赴任ママ”、腹の決め方 1歳、7歳を連れ、いざ地球の裏側へ

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日産自動車初の女性ブラジル駐在員。しかも、夫を日本に残し、7歳児と1歳児(当時)を同行しての“子連れ赴任”。

なおかつ、あのカルロス・ゴーン氏が作った社内改革チーム「クロス・ファンクショナル・チーム」の元メンバーで、事業部内イチの出世頭――。

日産自動車グローバルセールス本部グローバル販売&輸出業務部主担の小林千恵さん(45歳)の実績を聞くと、どんなコワモテのキャリアウーマンが登場するかと、ひるんでしまう。

だが、実際にお会いした小林さんの印象は柔和そのもの。表情はあくまで優しく、話し方もおっとりで、イメージを軽く裏切られる。「社内結婚した主人も、子どもができたら、仕事は辞めるだろうなと思っていたみたいですよ」。

だが、ひとたび仕事の話を聞くと、その表情はキリッと変わる。

「治安の悪い南米に女性が、ましてや子連れで赴任した前例はなく、もし私が事故にでも遭ったら、ベビーシッターさんが来られないときはどうするのかと、上は相当悩んだようでした。

でも、心配事は言い出したらキリがないし、日本にいたって不測の事態は発生する。いざとなったら、どうにかするしかないんですよね」

何が起きても、どうにかする――。自動車業界という男社会の中で、小林さんはどうやって、育児と仕事の両立を、“どうにかしてきた”のか?

ゴーン上陸!初のサバイバル体験

小林さんは、1991年の入社以来、中南米での営業・マーケティング業務一筋に担当してきた。

大学時代に学んだポルトガル語、入社してから学んだスペイン語の能力を存分に活かし、現地の生産・販売管理、事業計画、コスト管理、輸出業務などを一貫して担当する仕事は、やりがいも十分。

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