全員正社員!女子95%で成長する秘訣 クロスカンパニー 石川社長が語る女性活用
――男性側の理解はどう進めたらよいでしょう?
11月からは男性社員向けの育児休暇制度も新たに導入します。ただ、普通の制度ではなくて、クロスカンパニー流の「強制イクメン休暇」(仮称)です。子どもがいる家庭において男性は月に1日公休をプラスするので、強制で取得してパートナーのために家事・育児を手伝わなければならないというものです。
当然、奥さんに「会社が作った制度はあなたが楽になるために作った制度だから、旦那さんをお迎えや買い物に行かせるのに使ってください」とコミットメントさせる。奥さんのサインをもらって、会社の目的を通達します。娯楽に使われたら困りますので(笑)。男性にも強制するというのがミソで女性の育休に抵抗をなくすのが狙いです。日本の事例になっていくのではないかと期待しています。
女性活用は「国よし、家族よし、企業よし」
――今後の成長のためにも女性活用は必要?
これ何回、取材で言ってもカットされちゃうんですけど、女性活用は「国よし、家族よし、企業よし」の三方よしなんですよ(笑)。国は所得税が増えて税収があがる、家庭も可処分が増えて豊かになる、企業も労働力を確保できるうえ生産性が高まります。
日本は少子化で市場もシュリンクして、優秀な人材を世界から調達しないといけない中で、欧米並みの女性活用の基準がない限り、人事面でもガラパゴス化していきます。日本は女性の中間管理職比率はわずか11%、欧米は30%を超えている。日本では男性がマーケティングや組織戦略を意思決定しますが、そこにガバナンスが効いていません。
日本企業がグローバル化に苦戦しているのも、女性活用の遅れが一つの要因なのは間違いありません。海外に打って出て行くためにも女性支援は不可欠です。女性の活用が会社に利益をもたらすことを、誰よりもトップが理解して制度化していかなければならないと思います。
――事業についても教えてください。2014年1月期は売上高1000億円の大台を突破する計画です。
昨年末に120億円投資をしてレディスアパレルの「キャン」を買収しました。役員総出で大型のM&A案件を抱え込みましたので、マーケティング戦略が弱まり、前年度は既存店が苦戦しました。ですが、足元では基幹ブランドのアースが回復し始めてきています。
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