「ちょいダサ、だがそれがいい」「最近、高級化した?」衣料品チェーン《しまむら》が2年連続最高益で、密かに“勝ち続けている”ワケ

衣料品チェーンストアの「しまむら」が今、好調です。2025年3〜5月期連結決算で、純利益が前年同期比4%増の108億円と、同期間で2年連続最高益となりました。
数字だけ見れば、劇的な売り上げ増ではないのですが、着実に業績を伸ばしてきている小売りの代表的企業として私は30年以上、注目しています。
ここにきてなぜ、しまむらが好調なのか。それは、これまで同社が大切にしてきた経営哲学に加えて、新たな付加価値のある商品づくりに着手しているからです。同社が取り組む商品戦略に着目して、しまむらが秘める新たな可能性について分析します。
着実に少しずつ伸びているのが「しまむら」らしさ
「しまむら」という会社は不思議な会社です。ユニクロと比較されることもありますが、しまむらはもともと総合衣料品店という強みがあるうえに、品揃えは衣料品からインテリア、寝具、雑貨までを取り揃え、ある意味、「無印良品」と似たような商品構成です。
しかし、無印のように、ライフスタイル全般を「カッコよく」提案する店ではありません。どちらかと言うと、言葉を選ばずに言えば「ちょっとダサい」店です。
しかし、同社の経営の中身は、無印に勝るとも劣らない実績をあげています。見た目以上に中身のある会社。それがしまむらです。
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