ラーメン名店「集結エリア」が密かに抱える難題

東京はじめ近年各地で増加中だが撤退も多い

複数のラーメン店を1カ所に集めても、各店ごとの人気にはバラツキが出る。客数が多く儲かるお店と相対的に客数が少なく、それほどは儲からないお店に分かれるだろう。全体で見て、最も儲からないお店の損益分岐点を超えるほどの集客ができないと赤字の店が出る。

お客の回転率が高いことを裏返せば、客単価では勝負できないので客数をたくさん稼がなければならない。だからこそ東京駅近辺や羽田空港、お台場など人がたくさん集まる地域でないと成り立たないということだろう。

人気店が出店しても失敗する難しさ

有名店の人気や集客力に頼るだけだと、近隣のラーメン店と明確な差別化にならず、個性を出せずに失敗するケースもある。要因として、個人経営のラーメン店がこうした取り組みに関わりにくいという事情もある。

要因は2つ挙げられる。1つは家賃の高い1等地に出さなければならないこと。もう1つは料理上の制約だ。

基本的には厨房が狭い場所が多いことから、お店の中で一からスープや具材を仕込むのではなく、セントラルキッチンでスープや具材を仕込めるようなお店を想定した、出店になっているケースが多いという。以上の理由で、出店しているのは複数店をチェーンで経営しているようなラーメン店に偏りがちだ。

千葉・松戸の「中華蕎麦 とみ田」を東京都内に初進出させ話題になっている(筆者撮影)

ラーメン激戦区 東京・丸の内の場合は千葉・松戸の「中華蕎麦 とみ田」を東京都内に初進出(店名は「松戸富田麺絆」)させたという話題性がある。こういったフックになるお店をしっかりラインナップできるかというのは勝負の分かれ目になるといってもいい。

ラーメンという料理の特性上、今後も複数店をひとまとめにした打ち出し方をする商業施設は出てくるだろう。ただし、それを成功させるハードルは決して低くない。

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