幼児の英語習得には「動画」が最強ツールなワケ インプットがなければ、アウトプットもない
わが子には英語で苦労してほしくはないが、何からやっていいか、いつ頃から英語を習わせればいいのかわからない。そもそも、日本で英語を話せる子どもを育てるのは可能なのか――。自らの子ども2人をバイリンガルに育て、幼児から小学生までの英語教室を主宰する小田せつこ氏が、1歳半~幼稚園までの英語学習法について紹介します。
英語習得には大量の「インプット」が必要
子どもでも大人でも、語学習得の成功に欠かせないのは「質・量ともに十分なインプット」と「適切なアウトプット」の機会です。何かすごい秘訣があるわけではありません。
インプットは「聞く」「読む」、アウトプットは「話す」「書く」です。子どもの英語教育というと「早く子どもが英語を話せるようになってほしい」と、「アウトプット」の部分を期待される親御さんが多くいらっしゃいます。しかし、大量のインプットなしにアウトプットができるようになることはありません。
これは、赤ちゃんが日本語を身に付けていくプロセスを考えてみるとわかりやすいでしょう。赤ちゃんは、生まれたその日から、自分の周りで話される日本語をずっと聞いて育っていきます。両親や祖父母など周りにいる人たちが話す日本語に、つねにさらされていますよね。
それだけではありません。日本語がわからない赤ちゃんに対して、みんな寄ってたかって話しかけますよね。その状態が約1年続いてやっと、赤ちゃんの口から単語がひと言、ふた言出てくるのです。
このように考えれば、英語を話せるようになるためには、大量のインプットが必要であることがわかるでしょう。インプットの作業は、家庭でしかできません。英語教室に通わせるという選択肢もありますが、英語教室のメインの役割は「英語での直接のコミュニケーションを楽しむ」ことです。レッスン中にもインプットはありますが、それは「家でのインプットのきっかけを作る」程度ですから、レッスンだけでは不十分です。
ですから、たとえ英語教室に通っていたとしても、家庭でのインプットは欠かせません。英語のインプットを日々の習慣にしてしまえば、親も一緒に子どもと楽しむことができます。英語教室に通っていても、なかなか英語を口にしないお子さんもいます。個人差はありますが、十分なインプットがたまってくれば、子どもは必ずアウトプットし始めます。
幼児期にはあまりアウトプットのことを気にせず、とにかくたくさんインプットをするようにしましょう。無理に英語をしゃべらせようとすると、子どもは英語を嫌いになってしまうかもしれません。幼児期には「英語を楽しむ」ことが何よりも大切。私たち親は「子どもを幸せにするために」英語をプレゼントするのです。
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