幼児の英語習得には「動画」が最強ツールなワケ インプットがなければ、アウトプットもない

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「けっこう強引なやり方だなぁ」と思われるでしょうか。でも、日本でバイリンガルを育てる以上、これくらいのことをしないと必要十分なインプットは確保できません。そして、この時期の十分なインプットが、子どもの将来の英語力をぐんと伸ばしてくれるのです。「何もしなくても気づいたら自然とバイリンガルになっていた……」なんていうのは、きれいごと。バイリンガルは「きちんと計画してこそ」作られるものなのです。

私も、2人の子どもが小さい頃から、「動画は英語で見る」を原則にしていました。もちろん当時は、完全に内容を理解していたわけではありませんが、2人とも嫌がることなく見ていました。仮に、子どもが4~5歳になってから英語で動画を見せようとすると、「英語は嫌だ! わかんないから日本語にして!」と拒否されます。

しかし、幼稚園に入る3歳頃までに英語をある程度インプットしておくと、4~5歳になっても、もっと大きくなっても、英語で動画を見ることを嫌がらないのです。

「英語の音」を聞き取る耳が出来上がる

幼稚園に入る頃までに、動画で英語のインプットを繰り返してきたお子さんは、英語を耳から取り入れています。しかも、インプットしているのは、ネイティブの子どもたちが楽しむ自然な英語です。大人がテキストや単語帳から英語を学び、自分なりの発音で覚えていくのとは、やり方が正反対なのです。

自然なコミュニケーションの中で使われる英語を聞いて育っているお子さんは、聞いた英語をすぐにまねすることができます。発音もクリアです。私の教室の子どもたちは、もし発音が間違っていても、少し直してあげるだけですぐにクリアになります。これまでしっかりインプットしてきたため、「英語の音」を聞き取る耳が出来上がっているのですね。

インプットが少なく、発音の基礎が身に付いていないと、「聞いた英語をそのまままねしてみる」のは無理に等しいです。なんとか言わせようとすると、とても短い不自然なセンテンスになってしまいます。

一方で、十分なインプットがある子どもは、長めの文章でもすぐに暗唱できるようになります。聞いた音をそのまままねしたり暗唱したりする力は、適切なアウトプットにつながるので、その後の英語習得をスムーズにしてくれます。

英語の動画は、毎日子どもに見せることが大切です。「昨日は見たけど、今日は見なかった」というのは避けてください。理想は、英語の動画を毎日見るのが当たり前、見なかったら気持ち悪い、と思えるような状態を作ること。そうは言っても、「わが子に動画を長時間見せるのは抵抗がある」「もしハマってしまい、何時間も見続けるクセがついたら将来が心配」という方もいらっしゃるでしょう。気持ちはよくわかります。

でも、英語の動画は「英語のインプットのためのツール」です。大人が英語を学ぼうと思ったら、英語を毎日聞く、英語に触れない日は作らない、というのが理想的だと思いますよね。子どもの場合も同じです。英語習得のためには、大人と同じく毎日コツコツ、休まずインプットを続けることが大事ですし、そのためには動画視聴を日々の習慣にしてしまうのが手っ取り早いのです。

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