「壊滅的にできない子」を引き上げる意外な方法 「つまずいた部分にさかのぼる」は正しいか

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一般的に行われている「つまずいているところから指導すること」では伸びていかない子も多いそうです。では、どうしたらいいでしょうか?(写真:しげぱぱ/PIXTA)

※石田勝紀先生へのご相談はこちらから

中2の息子がいます。中学に進学してから数学の点数が壊滅的で本人も自信を失っています。塾には入れていますが、ついていけていないようです。小学校のときも算数は苦手だったのですが、中学に入って差がどんどんついてきてしまっているように感じます。つまずいている中2の初めの内容からやり直しをさせていますが、一向によくならないです。どのようにしてあげたらよいでしょうか。
(仮名:橋田さん)

なぜ算数の勉強を敬遠するようになってしまったのか?

数学ができないという子は世の中にたくさんいます。その原点は小学校時代の算数であったりしますが、「そもそもなぜ、算数ができなくなってしまったのか?」ということを普通、考えることをしません。

表面的に「算数の勉強をしていないからできなくなった」と捉えてしまい、その結果、勉強をやらせればいいと単純に考えて、塾に入れたり、家庭教師をつけたり、親が勉強を管理したりします。

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最も多いケースは「勉強しなさい!」と連呼することでしょう。しかし、これは何の解決策にもなっていません。なぜなら、原因と考えていることが浅すぎるからです。もう1段階掘り下げて考えなければならないことは、「なぜ算数の勉強を敬遠するようになってしまったのか?」ということなのです。この原因はおおむね、これまでの多数の子どもたちを指導してきた経験から次のことであると考えています。

「どこかのタイミングで『あなたは算数できないね』『算数が苦手なんだから、もっと勉強しなさい』といった算数に関するネガティブ情報がインプットされた」

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