最速で目標達成する人が使う「KPI以外」のワザ Google、Facebook、メルカリが導入
OKRの大きな特徴は、「野心的(Ambitious)」な目標値を決めることです。どのくらい野心的かというと、感覚的にその達成確率が60〜70%程度のもの。このような主要成果を、1つの目的に対して3つから5つ程度設定するのです。
達成できる確率が100%ではない、野心的な目標値を設定することで、大きく4つのメリットが得られます。
②失敗が許される
③新たなアイデアが生まれやすくなる
④対立しにくくなる
OKRでは、達成できなかったとしても、もともと困難なことをしようとしているのですから、とくにペナルティにはしません。創造性を必要とする仕事のほとんどは、計画どおりにはいかないもの。多くの試行錯誤が必要です。だからこそ、試行錯誤を繰り返せる環境、すなわち失敗が許される環境が必要なのです。「チャレンジしろ! だけど失敗するな」という矛盾がある中では成果は上がりません。
また、大切なのはOKRを決めるところからメンバーが参加すること。企業レベルでのOKRの導入を経営企画室といったスタッフ部門が推進するのはかまいませんが、スタッフ部門が個別の部門やチームの指標を決めてしまっては、計画の押しつけとなり、自主性を損ないかねません。
また、OKRは、より高い目標を掲げて、その目標を達成していくための仕組みであって、業績評価とは切り離して考えるべきものだという点もポイントです。
「O」はワクワクする内容にする
ではここで、OKRの設定例をいくつかご紹介しましょう。
Objective → 働きやすい職場にする
Key Result A:患者からのクレーム0件
B:ネガティブ理由による退職者0人
C:残業時間を30%削減する
D:各人の残業時間のバラツキ20%以下
看護師不足が問題となっている病院での、病棟看護師のOKRの例です。現場の課題として、「独身の看護師に負荷がかかる」「新人が定着しない」などがあり、それらの課題からKey Resultを決めています。
Objective → お客さんが笑顔で帰っていくお店にする
Key Result A:端末からの注文から配膳までの時間3分以内
B:セルフコーナーの食材、食器不足のクレーム0件
C:売り上げX円
D:利益率Y%
収益向上を大目的として、各チームで改善活動を始めた外食産業の、ある店舗でのOKRの例です。
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