最速で目標達成する人が使う「KPI以外」のワザ Google、Facebook、メルカリが導入

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初めてKPTAふりかえりを行うときは、次の5ステップで進めます。

① Keepを挙げる
② Problemを挙げる
③ Tryを挙げる
④ Tryを選択する
⑤ Actionを決める

まず、Objectiveおよび、Key Resultの達成に対して、いいと思われる行動を各自が付箋紙に書き、「KPTAボード」(図を参照)のKeep欄に整理しながら貼ります。このとき、1人が1枚ずつ順に意見を出していく「ラウンドロビン」という進め方がおすすめです。

2回目以降のKPTAふりかえりは、前回のKPTAの確認から始めてください。Try、Actionを確認し、今後も続けていくことが望ましいならば付箋紙をKeepに移動します。不要なTry、Actionは取り除きます。

Problemを確認し、不要なProblemがあれば取り除きます。Keepを確認し、不要なKeepがあれば取り除きます。

いちばんのカギは、続けるべきことのあぶり出し

Keep欄には、TryとActionから付箋紙が移動してくるのでたくさんたまります。そのため、見やすくするために整理するということもありますが、本当に重要なのはチームとして続けていく行動を明らかにすることです。

『最短最速で目標を達成するOKRマネジメント入門』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

チームの能力が向上したり、外部環境が変化したりすることによって、ある行動を行い続けることが、チームのパフォーマンス低下を引き起こしているかもしれません。そのようなものは、Keepから外しましょう。その後は、初回のステップ1〜5の進め方と同じです。

これを行うことで、チームとしてなにを続けることが重要なのか、簡単にあぶり出せるでしょう。

いかがでしょう。駆け足の解説になってしまいましたが、OKRについて、またその効果についておわかりいただけたのではないでしょうか。

仕組みは実にシンプルであらゆる業種と親和性が高いこのフレームワーク、ぜひ、みなさんのオフィスやみなさん個人でも取り入れてみてください。

天野 勝 永和システムマネジメント コンサルティングセンター センター長

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あまの まさる / Masaru Amano

OKR Japanマスターファシリテータ第1号。総合電機メーカーの情報システム部を経て、2002年より現職。オブジェクト指向をはじめとするソフトウェア開発技術および、アジャイルソフトウェア開発手法の導入に関するコンサルタントとして活躍。アジャイル開発コーチ業務で関わった顧客は、キヤノン、富士通、オリンパス、ヤフー、ビッグローブなど。著書に『最短最速で目標を達成するOKRマネジメント入門』(かんき出版)など。

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