フツウの就活生が公務員も受けるべき深い理由 「面接重視」の傾向が明らかに強まってきた

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公務員試験について、近年の傾向と押さえておくべきポイントを公務員試験専門の受験指導校「伊藤塾」が解説します(写真:Fast&Slow/PIXTA)
最近の公務員の採用試験では、年々、面接重視の傾向が強まってきています。中には「リセット方式」と称して、筆記試験の成績を切り離して、面接試験の評価だけで最終合否を判定する自治体もあります。面接試験の結果で採用されるか否かがほぼ決まる、という自治体も少なくありません。つまり、民間企業を志望している人であったり、公務員という進路を思いついたばかりの人であっても、受けてみる価値はあるということです。
もし受けるとするなら、どうすればいいか? そのポイントを法律の資格・公務員試験専門の受験指導校「伊藤塾」に聞きました。

公務員試験の面接で特有の「面接シート」

公務員試験では、個別面接の際、事前あるいは当日に「面接シート」の提出が求められるのが一般的です。受験先によって名称が異なることはありますが、民間企業で要求されるエントリーシートとそれほど違いはありません。

民間企業の就活ではエントリーシートを通過することが重要になりますので、いかに目にとめてもらえるか、読んでもらえるかを意識して書く必要があります。一方、公務員試験では、1次試験(筆記試験)を通過すれば、その後の2次試験(面接試験)は"必ず"受験できる仕組みになっています。

そのため、面接シートは民間企業のエントリーシートと違って、読んでもらえることは確実です。ですから、それだけで評価の対象となることはありません。とはいっても、受験先に提出し、面接官(採点者)の目に触れるので、いい加減なことは書けません。

面接シートは1次試験を通過すれば必ず読んでもらえますから、策を弄する必要はなく、ストレートに「自分が伝えたいこと」を簡潔に書く、というのが基本姿勢です。

例えば、市役所を訪れた際、個性的な職員さんがいることで何かメリットがあるでしょうか。役所の職員であれば、没個性的でも迅速・正確に事務処理をこなしてくれる人のほうが、安心して仕事を任せられると思いませんか。

"行政サービスを平等に提供する"という点から考えると、公務員の仕事は原則"誰がやっても結果は同じ"であることが要求される面もあります。とすれば、面接の場面であなたが伝えるべきことは、公務員として求められる基本的な資質や能力です。

つまり正確・迅速に事務処理をこなせることや適正・公平にサービスを提供できることです。海外留学経験やボランティアなどの経験がない、サークルやアルバイトのほかに人に語れる経験がない、と悩む必要はまったくありません。自分が、これまで取り組んできた経験を、面接官に真摯に伝えられればいいのです。面接シートを書くときの基本姿勢も、まさにそれです。

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