「労働時間の上限規制」が変える働くことの意味

働き方改革の本質を見失ってはいけない

残業時間を超過していないか、社員一人ひとりに意識づけが必要となります(写真:KazuA/ PIXTA)

いよいよ4月1日から働き方改革関連法の一部施行が始まりました。改正法の大枠は

Ⅰ 労働基準法・労働安全衛生法による労働時間関連の法改正 
Ⅱ 同一労働同一賃金に関するもの

となっており、このうち「Ⅰ」の部分が4月から施行となります(労働時間の上限規制について中小企業は2020年4月から、Ⅱについても大企業は2020年、中小企業は2021年からです)。

働き方改革関連法は全部で30本以上の法改正から成っていますが、その中でトップ3として重要な項目があります。それは

①労働時間の上限規制
②有給休暇5日を取得(させる)義務
③労働時間の状況を客観的に把握する義務

の3点です。

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上記のとおり、①は中小企業については来年からの施行となりますが、②については即時施行されますので要注意です。今回は①について解説します。

ただ、その前に、「働き方改革」の本質について今一度確認しておきましょう。労働時間を減らすだけが働き方改革ではないのです。

改革の前提は「昭和的働き方」を変えること

近時、「働き方改革」という言葉を目にすることが多くなりましたが、その意味を理解しているケースは思いのほか少ないといえます。そもそも、働き方改革は、「改革」ですから、何か「改革すべき対象」があるのです。

端的に言えば、それは「昭和的働き方(日本型雇用)」を改革するということです。昭和的働き方の特徴は、「家庭のことは奥さんに任せて男性は仕事中心の人生を送る」というロールモデルに代表される長時間労働、全国転勤、職種無限定のような働き方のことです(その他、企業内組合、終身雇用、年功序列という特徴もあります)。

昭和的な働き方における労働者像は、上記のような男性中心の同質的な(同じような属性の)ものでした。とすれば、労働者をマネジメントする側の人事としても、同質性を前提とした一律のマネジメント(例えば、長時間労働に耐えられない人は採用しない)でよかったのです。

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