改元を利用した「悪質便乗商法」が続出する実態 皇室にあやかった商法に騙される高齢者たち
だまそうとしてくる相手も巧妙であるのも事実だ。過去に紳士録(人事録)の販売でこんなものがあった。突然、DM(ダイレクトメール)が届き、購入可否の返事をしないでいると、会社の処理に困るから返事をしてくれというものだ。
という2つの選択肢が返送書面にあり、これに記載して返送しろと言ってくる。購入する意思がないならば、当然「今回は紳士録購入しません」にチェックして返送することになるが、しばらくして紳士録が送られてくる。
申し込んでいないと消費者が言うと、「今回は購入しないということは、次回からは購入するという意思表示だ」と難癖をつけてくるというものだ。
悪徳商法は手を変え品を変え、消費者をだまそうとする。特に高齢者がターゲットになりやすい。
断りきれず商品が送られてきた場合はどうすればよいか。法律で定める書面を受け取った日から8日間はクーリング・オフができる。クーリング・オフ期間が過ぎても解約できる場合もある。
そもそも、勧誘電話を避けたい場合は、留守番電話機能の設定や、発信番号表示サービスの利用申し込みをして、発信者を確認してから電話に出るようにするといいだろう。また都内の区市町村の一部では振り込め詐欺防止などを目的とした自動通話録音機を高齢者世帯に無料で貸し出している。
迷わずに近くの消費生活センターに相談を
消費者トラブルで困ったときは、迷わずに近くの消費生活センターに相談することだ。局番なしの消費者ホットライン「188」(イヤヤ)が設置されており、3ケタをダイヤルすれば日本全国で近くの消費生活相談窓口につながる。
全国には消費生活センターが829カ所(平成29年4月1日現在)あり、そのほか、すべての市区町村に消費生活相談窓口が設置されている。消費者ホットラインは、全国共通の電話番号で、地方公共団体が設置している身近な消費生活相談窓口を案内するシステムで、児童相談所全国共通ダイヤル「189」(イチハヤク)とともに国が3ケタ化を実施している。
「平成」も残りわずか。元号改元に便乗した詐欺は上記に紹介したもののほかにも、巧妙な手口で消費者をだまそうとする事例もあるだろう。
被害に遭わないためにも、つねに注意が必要だ。
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