改元を利用した「悪質便乗商法」が続出する実態

皇室にあやかった商法に騙される高齢者たち

そして昨年の暮れごろから国民生活センターや各地の消費生活センターが注意を呼びかけているのは「平成の記念に皇室の写真集を購入しないか」といった電話勧誘だ。特に高齢者をターゲットにしているようだ。東京都消費生活総合センターに寄せられている事例を一部抜粋のうえ紹介する。

●勧誘されて「見ないとわからない」と言ったら写真集が届いてしまった
母が一人暮らしをしている実家に帰省し、分厚い写真集と領収書を見つけた。母に事情を聞いたところ、2カ月前に「平成の記念に皇室の写真集を購入しないか」との電話勧誘があり、「見てみないとわからない」と答えると、「気に入らなければ宅配便で戻せる」と言われ、その後写真集が届いたようだ。代金3万6000円のうち2万4000円を支払い済みで、届いてから日にちは経っているが、返品・返金してもらうことはできるか。(契約当事者 80歳代 女性)
●母親がカレンダーの購入を勧誘されていて断り切れるか心配
他県に住む高齢の母が、ダイレクトメールや電話で勧誘を受けて皇室関連の商品を購入していたので、販売した事業者に勧誘をやめるように求める通知書を送った。しばらくは勧誘がなかったようだが、先日実家に帰省したところ、3万円の皇室カレンダーの購入などを勧める電話がかかってきているとのことだった。母は断っているが、どこまで断り続けられるか心配だ。勧誘をやめさせる方法はないか。(契約当事者 80歳代 女性)
●祖父母の自宅に商品を勧誘する電話が何度もかかる
祖父母は二人暮らし。皇室関係書籍などの勧誘が何度も祖父母宅にあり、家族は対応に苦慮してきた。祖母から電話があり、業者から皇室関連の陶器の購入を勧誘されて3日後に商品が届いて代金を支払うことになっていると言う。この業者から送られた封書が見つかったので業者に電話し、解約を申し出たら、了承された。今後、業者からの勧誘を一切断る方法はないか。 (契約当事者 80歳代 男性・女性)

東京都消費生活総合センターは、電話勧誘に慎重に対応することや消費生活センターに相談するようにアドバイスをしている。

話を聞いてしまうと断りにくい

購入する意思がない場合には、早いうちにはっきりと断ることが重要だ。注文や承諾していない商品が届いた場合は、代金を支払わず受け取りを拒否するべきだ。受け取り拒否をしたら宅配業者に迷惑がかかると考えてしまう高齢者もいるが、それは間違い。

「誰が注文したかわからない荷物は受け取らない」というルールを家族で作っておくのも重要といえるだろう。

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