「あっついなー、こんな激熱空間のシンガポールで、なにがクリスマスソングやっ!!」
今日もシンガポールは30度を超える炎天下でとにかく暑い。最近タイのプーケットに行ってきたのだが、プーケットはまだ風がある。しかしシンガポールは暑く湿気が恐ろしく高いのみならず、風がまったく吹かないのだ。
このどんより蒸し暑い熱帯雨林な気候の中、この季節一番悲惨なのがコーヒーショップから百貨店まで、どこを見渡してもあの分厚い赤く白い衣装に身を包んだ、それはそれは暑そうなサンタクロースである。
「シンガポールでサンタクロースとトナカイの着ぐるみだけは、やったらアカンやろう・・・」「それにしてもサンタクロースの中身のヒト、どれだけ時給もらってはるんやろう・・・」などとその身の上に想いをはせながら、「こんな馬鹿暑いのに、クリスマスもへったくれもないわな!」と昔のコラムで登場した我が友、キム・ヒョングさんが不意に私にこう語る。
「兄さん、(韓国では年上の友人を兄さん、と呼ぶ)クリスマスが暑苦しいのは当たり前で、これこそ本来あるべき姿ですよ。そもそもイエス様はどこで生まれましたか?そうです、イスラエルです。そのイスラエルはどこにありますか?そう、中東です。
中東の国々の気温をご存じですか??そうなのです。イエス様も気温40度といった炎天下の砂漠の中でお生まれになったので、本来クリスマスはトナカイではなくラクダに乗るべきなのです。
ホワイトクリスマスはニューヨークの商業主義とハリウッドに押し付けられた偽りのイメージで、本当は暑苦しい炎天下の砂漠の中を、ラクダに乗りながらターバンとかに身を包んで迎えるのが、本来のクリスマスの有り方なのです」
「なるほど、そうか~、クリスマスはターバン巻いてラクダに乗るのが正しかったか~!」というそれなりの発見に驚きつつも、やはりクリスマスは恋人とロマンチックに過ごしたいものではなかろうか――と言いたいところだが、30歳を超えたころから・・・というか、20代後半くらいから、クリスマスってどうでもよくなってきたという人もいるだろう。
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