井原正巳、柏の「J1復帰」へ譲れないポリシー

「ピッチで100%やらない選手は使えない」

当時からJリーグの様相も様変わりし、2019年からは外国人枠が拡大。アンドレス・イニエスタ、ダビド・ビジャ、ルーカス・ポドルスキというワールドカップ優勝経験トリオがそろった神戸のようなクラブも現れた。J2にしても、J1経験の長いジェフ千葉やアルビレックス新潟のようなチームもトップリーグ復帰がかなっていない。福岡でJ2の厳しさを痛感した井原氏の経験値はやはり大きいはずだ。

「2018年で言えば、J1から降格した新潟、ヴァンフォーレ甲府、大宮アルディージャのすべてが上がれなかった。資金力があっても上がれないのが今のJ2です。その前の2017年の名古屋グランパスもそうですけど、本当にタフなリーグなのは間違いない。各クラブとも実力的に拮抗しているし、力の差が年々なくなっていると感じています。

今シーズンを戦い抜くポイントについて話した井原正巳氏(東洋経済オンライン編集部撮影)

レイソルにしても、5年前からいるのはタニ(大谷秀和)や航輔など本当に数人だけ。知らない選手ばかりなんで、彼らとコミュニケーションを取っていく難しさもあります。

選手へのアプローチは監督とコーチでは全然違うし、選手によっても変えていかなければいけない。

いずれにしても重要なのは、チームを1つの方向に向けていくこと。一体感を作ることが大切ですね。

いい選手がそろっていても、歯車が狂えば今のようなJ2降格という現実を突き付けられることもある。そこはしっかり意識したいです」と新ヘッドコーチは新シーズンを戦い抜くポイントを口にした。

森保監督にもエールを送った井原氏

今の日本サッカー界は井原氏らドーハ世代の指導者が中心だ。同じドーハの悲劇の経験者である長谷川健太監督(FC東京)はガンバ大阪時代の2014年にJ1、Jリーグナビスコカップ、天皇杯の3冠を達成。高木琢也監督(大宮アルディージャ)もJ1昇格請負人として実績を残している。

そしてトップを走るのが、日本代表と東京五輪代表指揮官の大役を担っている森保一監督だ。「Jリーグで3回もチャンピオンになっているし、実績的には申し分ない。1月のアジアカップ(UAE)もケガ人などいろいろいる中で、うまく若い選手も使いながらあそこまで結果を残せたのはさすが。同じ世代でやってきた仲間としてとにかく頑張ってもらいたい」と井原氏は戦友、そして同じ指導者として最大級の敬意を払い、エールを送っていた。

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