井原正巳、柏の「J1復帰」へ譲れないポリシー

「ピッチで100%やらない選手は使えない」

2018年12月に柏レイソルのヘッドコーチに就任した、元日本代表キャプテンの井原正巳氏(東洋経済オンライン編集部撮影)

横山謙三(日本オリンピアンズ協会常務理事)、ハンス・オフト、パウロ・ロベルト・ファルカン、加茂周(解説者)、岡田武史(JFL・FC今治代表)、そしてフィリップ・トルシエ(中国・重慶当代力帆スポーツディレクター)という6人の日本代表監督の下で122試合を戦い抜き、所属クラブでも日産自動車、横浜マリノス(現F・マリノス)、ジュビロ磐田、浦和レッズの4チームで活躍した井原正巳氏。

井原氏が2002年の現役引退後、本格的に指導者の第一歩を踏み出したのは2006年だった。反町康治監督(J1・松本山雅)率いる2008年U-23北京五輪代表のアシスタントコーチとして2年間活動したのが始まりである。

2009年からは柏レイソルへ。2014年まで在籍した同クラブでは、いきなりの監督代行就任やJ2降格、J1昇格1年でのJリーグタイトル獲得、アジアチャンピオンズリーグ参戦など、浮き沈みの激しい時間を過ごした。

その井原氏が監督としてのキャリアを歩み始めたのが、2015~2018年の4シーズン戦ったアビスパ福岡だ。同クラブでは1年目に劇的なJ1昇格を達成。1年での2部落ちを余儀なくされたものの、柏からレンタルで獲得した中村航輔やアカデミー育ちの冨安健洋(ベルギー・シントトロイデン)を引き上げるなど、数々の功績を残した。

自身の指導者像を作り上げたい

「監督という仕事をやる中で、今まで指導を受けてきた監督の手法を学びながら取り入れたいと考えてきたのは確かです。例えばオフトさんだったら、それまでの日本になかった組織的な部分を明確にして、ミーティングや言葉でわれわれに伝えてくれましたし、岡田さんなら『なぜこの練習をしているのか』というのを本当にわかりやすく説明してくれた。ミーティングでのアプローチも本当に多くの引き出しを持っておられるので、そういう部分を少しずつ参考にしながら、自身の指導者像を作っていきたいと思ってやっています。

正直、自分ではまだ何が正解かがわからない中でやっていますし、同じやり方をしていても結果を出せないこともある。そこが指導の難しさであり、逆にやりがいのあるところかなとも感じていますね」

こう語る井原氏が10年以上の指導者経験を経て、行きついたポリシーというのは、「本当に100%ピッチでやらない選手は使えない」ということ。

それは選手時代から首尾一貫している哲学なのだという。

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