「休みが取れて残業が少ない会社」ランキング 残業月15時間未満、有給取得10日以上が対象

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有給休暇取得日数が10日以上で月残業時間が5時間未満の業種と会社を見ると、銀行は2位の北國銀行、生保は3位の太陽生命保険、デパートが4位タイの丸井グループと8位タイの髙島屋がランクインしている。以下、4位タイのヴァンドームヤマダ(小売)、6位SMK(電子部品・機器)、7位西華産業(商社・卸売業)、8位グンゼ(衣料・繊維)、10位日本新薬(医薬品)、11位三井石油開発(石油)と、さまざまな業種の会社が登場している。

業界の傾向というよりも、それぞれの会社が残業時間の削減や、有給休暇の取得率を上昇させる取り組みを行っている結果だといえるだろう。また、ランキング入りした会社の前年度残業時間を比較すると、8.2時間削減した111位の新光商事を筆頭に、約6割の会社が残業時間削減を実現している。

一方、このランキングで有給休暇取得率が90%以上の会社は8社。有給休暇取得率100%は123位のエイチワン1社。同社は自動車の車体骨格部品メーカーで、ホンダ向けが売り上げの9割を占める。残業時間15時間未満で有給休暇取得率90%以上の会社は、NTTグループの4社(90位NTTファイナンス、139位NTTコムウェア、170位NTT西日本、174位NTT東日本)と、32位大和総研グループ、80位日信工業、141位南海電気鉄道となっている。

有給取得率70%を超える会社はまだまだ少ない

政府は2020年までに有給取得率70%以上を目標としているが、このランキングの中で達成しているのは28%(59社)しかない。ワーク・ライフ・バランスに比較的熱心な企業でも数は少なく、目標達成は長い道のりになりそうだ。

趣味やスキルアップなどに自分の時間を活用し、心身ともにリフレッシュすることで新たな気持ちで仕事に取り組めることにつながる。今回ランキング入りした会社は、従業員のワーク・ライフ・バランスの実現に力を入れており、自分の時間が取りやすい会社だといえるだろう。一方ランキング入りしなかった会社であっても、残業が少ないものの有給休暇取得日数が少ない会社や、逆に有給取得日数は多いが残業時間も多いといった会社もある。

また業種によって、残業時間や有休休暇取得日数はバラツキがあり、エントリーする会社と業種別平均を比較してほしい。ランキング入りしていなくても、業種別では上位に入る、隠れた働きやすい会社も見つかってくるはずだ。『就職四季報』では業種別平均を掲載しているので、うまく活用して自分の時間が取れる働きやすい会社を見つけてほしい。

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