岐阜大、96年新設学部「廃止」の大いなる波紋

地域科学部→経営学部、教員や学生は猛反発

岐阜大学の中で「廃止」の危機にある地域科学部(筆者撮影)
名古屋大学との経営統合を進める岐阜大学で、ある学部の「廃止」方針が波紋を呼んでいる。地域政策や環境、文化などを学ぶ「地域科学部」だ。大学の合理化を促したい文部科学省の意向も受け、岐阜大は「発展的な再編」として代わりに経営学部(仮称)の新設を構想している。
しかし、地方大学として生き残りを探るなかでわざわざ「地域」の看板を下ろすことに、教員や学生から反発が巻き起こっている。同学部卒の筆者が、賛否両論の意見を交えて内情をリポートする。

現役学生や卒業生が猛反発

「大学の暴挙だ」「退化だ」

今回の問題を受けて開設された「岐阜大学地域科学部の未来を考える会」のホームページには、学生や卒業生によるこんなメッセージがびっしりと書き込まれている。

九州出身だという卒業生は「九州生まれ、九州育ちの私がわざわざ岐阜にやってきたのは地域科学部という不思議で可能性に満ちあふれた学部があったから」などと疑問を呈する。

また、「県外の人文系大学教員だが、国公立大学執行部の劣化を憂えている。大学とは何のため・誰のためにあるのかを考えない、その場しのぎの『改革』に強い怒りを覚える」などと、一大学にとどまらない大きな問題だと訴える人も多い。

「考える会」は学部廃止に反対する署名を今月19日まで受け付け中。これに先立ち、地域科学部の学生ら有志の会は599人分の反対署名を集めて、森脇久隆学長に提出している。

次ページ反対を押し切ってまで、大学側はなぜ急ぐのか?
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