第4世代「透身立体」:鏡に映すと、下半分が消えてしまうといった立体です。この場合下半分は、平面に書いた絵なのですが、ある視点では立体に見え、別な視点では、上の立体にすっぽり隠れてしまいます。平面の絵に描かれたいくつもの平行四辺形が、長方形を斜めに見たものと認識され、立体だと思わせています。両眼で見ると実際は平面とわかります。
第5世代「トポロジー攪乱立体」:図形のつながり方をトポロジーと言いますが、これは鏡に映したとき、そのトポロジーが変わる立体で、2つの円が、視点によって離れて見えたり重なって見えたりします。第1の視点からは離れて、第2の視点からは接触して見えるように、2つの立体を高さを違えて並べています。さらに、ただ接触しているのではなく、交差していると見間違う形にしてあります。脳は、円も大好きですから、円弧が接触して見えると、つながった円だと思うのです。
第6世代は「軟体立体」:これは右向きの矢印ですが、このように180度水平に回転しても、しつこく右を向いています(動画はこちらです)。
原理は変身立体と同じですが、これは鏡なしでも、回転することで錯視が楽しめます。鏡に映せば左を向いた矢印に見えます。視点を動かすにつれ、形が変形していくように見えるので、軟体立体と名付けました。
第7世代「高さ反転立体」:これは、立体の下段に乗っていたはずのニワトリが、鏡で見ると、上段に移動しているものです。実は、全体が平面に描いた絵です。絵ですから、鏡に映せば反対側に移るのは当たり前ですが、平行四辺形を長方形と見せかけるテクニックで、絵ではなく立体だと思わせています。それぞれの平行四辺形について、長方形に見える視点方向が限定されますので、すべてがうまくそろう一方向から見たときに錯視が生じますが、視点をすこし動かすと消えてしまいます。
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