ビジネスマンに必要な「数学センス」の磨き方 テスト勉強では身につかない、数学の面白さ

系統立てて考える
ひと目見るなりやや途方に暮れてしまうような問題に直面することは少なくない。だが、そういった問題が学校での一般的な数学のカリキュラムのなかに登場することは、あいにくめったにない。この種の問題は、日常生活で直面するかもしれない問題に取り組む一助となるものの、論理的あるいは単純な解決手段に役立てるのは簡単ではない。ここでそうしたものをいくつか考えてみよう。

上に示した図形の中に、異なる三角形はいくつあるかと尋ねられたとしよう。すると私たちは数を数えはじめ、それからまもなく気づいてみればある三角形をすでに数えたのかどうかをめぐって混乱を来している、ということになりがちだ。
ここで、一つひとつ図形を再構成してみるとやりやすくなる。毎回新たに1本の直線を加え、新たに加えた直線によって辺が決まる三角形を数える。次ページの図に示してあるように、まずは三角形ABCにおいてたった1本、直線を加えてみよう。