プログラミングが学校教育に入る本当の意味 模型のタミヤやキッザニアも教育市場に参入
「わぁキレイ!」
「すごいすごい!」
教室の壁や窓、自分たちが並べたコップに映る七色の光を見てはしゃぎ回る子どもたち。このプロジェクションマッピングを作ったのは、実は小学6年生。東京西部にある府中市立第三小学校の児童たちだ。
6月下旬のある朝、府中第三小を訪れると、図工の時間に30人ほどの児童が、1人1台ずつ配られたタブレットPCの画面を食い入るように見つめていた。
担当の山内佑輔先生は慣れた手つきでタブレットをテレビモニターにつなぎ、授業内容を説明し始める。教材は、複雑なコードを入力しないビジュアルプログラミングの「Viscuit(ビスケット)」だ。
画面上に指で描いた絵に、上下左右に動くなどの指示を与えることで、子どもでも簡単にアニメーションを作ることができる。
「これやったことある!」「私もできる!」が大事
このビスケットで作ったアニメーションを投影したのが、冒頭のプロジェクションマッピングだ。山内先生は、「自分の作品には部屋や空間を変える力があると知ってほしかった。『チームラボ』のようなプロのデジタルアートを見に行ったときに、『これやったことある!』『私もできる!』と思ってもらうための種まきだ」と語る。
府中第三小のようにプログラミングを授業に導入する小学校は、全国で増えている。2017年3月に公示された「新学習指導要領」に、初めてプログラミングが盛り込まれたからだ。
2020年度に小学校でプログラミング体験が必修化される。7月17日発売の『週刊東洋経済』は、「発進! プログラミング教育」を特集。必修化まで2年を切る中、最先端の公立小学校やプログラミング塾で今どのような授業が行われ、親と子どもは何をどう学ぶべきかを紹介している。
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