プログラミングが学校教育に入る本当の意味 模型のタミヤやキッザニアも教育市場に参入

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仕事体験型テーマパーク「キッザニア東京」でも、タブレットを使った平易なプログラミングで、接客ロボットを動かす体験ができる(撮影:尾形 文繁)

中学校でも2021年度に技術・家庭科でプログラミングに関する内容が拡充され、2022年度には高等学校でプログラミングを含む「情報Ⅰ」が必修となる。

さらに2024年度には、大学入試センター試験に替わる「大学入学共通テスト」に、「情報Ⅰ」が国語や数学のような基礎的科目として導入される見通し。現時点で小学6年生以下の子どもは、国立大学などを受験するうえでプログラミングの知識や能力が欠かせなくなるということだ。

IT(情報技術)コンサルティングなどを手掛けるフューチャーの金丸恭文グループCEOは、「大学入試にプログラミングが入れば、小中高生もITを学ぶモチベーションが膨らむ。その影響は大きい」と語る。

ただし、文部科学省・情報教育振興室長の安彦広斉氏は、「プログラマーやエンジニアになってもらおうということではない」と語る。特に小学校でのプログラミング教育の狙いは、日頃の生活とコンピュータとの関係を知り、プログラミングの考え方を学ぶことにある。

プログラミング塾に子どもを通わせる親も

小学校での必修化を目前に控え、プログラミング塾に子どもを通わせる親が増えている。

「ミニ四駆」などの模型でおなじみのタミヤが、今年4月から全国約50カ所で展開する「タミヤロボットスクール」もその1つだ。受講生はまずロボットを組み立て、「IchigoJam(イチゴジャム)」というプログラミング専用の子どもパソコンでコードを打ち込み、ロボットを動かす。「保護者はミニ四駆世代やラジコン世代が多い」(神奈川県の横浜中川教室で講師を務める藤島一広氏)。

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