1本500円の低価格ワインを美味しく選ぶ方法 値段よりも産地よりも「保管環境」を見よ!

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逆に言えば、ディスカウントストアなどのセールになっているワインにわりと古い年が書いてあったら、倉庫に眠っていた売れ残りというか、在庫商品の放出である可能性もないとはいえない。そういう意味でも低価格ワインを選ぶなら新しい年のほうが安心かもしれない。

また、ヴィンテージよりも気にすべきは、売り場の環境だという。ワインが置かれている状態こそ、チェックポイントだというのだ。

低価格ワインは過酷な環境で売られている

特に室温で保管されている赤ワインは、売り場環境の影響を受けることが多いという。なるほど、高級ワインを思い浮かべればわかるが、だいたいが薄暗く涼しい倉庫に寝かされているではないか。高い温度や明るさなどの刺激はできれば少ないほうが望ましいはずだ。

しかし、低価格ワインの場合、店舗では他の商品と同じように陳列されているケースがほとんどだろう。たとえばコンビニの場合は、24時間ずっと照明に当たっていることになる。また、冬になれば暖房も効いている。ボトルを手にしたときに、ぬるいというか、冷たさをあまり感じないことがあれば、それはよい状態とは言えないわけだ。

つまり、ワインを買うなら暖房があまり効いていない店のほうが望ましい。さらに、陳列されている位置関係も大事だ。暖気は上に昇るので、上の段にあるものよりは下の段がよく、さらに一番手前にあるものよりも、照明に当たっていない奥のほうにあるボトルがいいという理屈だ。そして、触ってみて、ちゃんと冷たく感じるものを選ぼう。

こうしたワインはほとんどがオープナー不要のコークスクリューボトルなので、めったにそういうことはないだろうが、コルク栓のボトルの場合は微妙に量が違うことがあるという。

ワインジャーナリストの知人は、買う前に必ず数本を見比べるそうだ。液面を比べると5ミリ程度の差に気づくこともあるという。もし他よりも液面が下がっているものがあったら、それはコルクの状態が不良で、漏れがあった可能性が考えられるのだとか。買う前に、数本を比較してみることを勧められた。スーパーの店頭ではなかなか勇気のいる行動だが。

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