教養として読むべき「経済学の名著」ベスト5 数式がほぼ出てこないすごい本も!
――数式をあえて使わず説明してくれる良書
サミュエルソンは現代経済学の「隠れた巨人」です。従来理論の再構築と分析手法(特にモデルの単純化や数学の活用)で新しい道をバンバン拓き、経済学全体の学問的発展に多大なる功績を残したことで、1970年ノーベル経済学賞を受賞しました。
彼の著書『経済学(上下巻)』は「世界一売れた経済学の教科書」として知られ、全世界で1000万部を超える超ベストセラーとなっています。
初心者にやさしい教科書
この本はとてもすごい本です。まずグラフの説明がおそろしく丁寧で、初めての人でもかなり安心して学べます。図の説明もメチャクチャ具体的でわかりやすい。たとえば「生産物市場」の具体例として「トウモロコシの価格/医療/ロックコンサート/ピッツァの価格」などを挙げ、すぐ下にそのための「要素市場」として「トウモロコシ用農地の地代/医者の勤務時間数/スタジオの使用料/トラックの走行マイル数」などと書かれています。これ以上ないくらいのわかりやすさです。
さらにこの本、「何を・いかに・何のために」が徹底されている上、一番すごいのが「数式がほとんど出てこない」ことです。経済学で数学革命をもたらしたサミュエルソンが、教科書では数式を使わないのです!
――話題の「行動経済学」がわかる!
セイラーは「行動経済学」で経済学と心理学を見事に統合し、2017年ノーベル経済学賞を受賞しました。
行動経済学とは、経済学に心理学的アプローチを試みることで、人間の非合理的な行動をモデル化していく学問分野です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら