介護のマッチング・プラットフォームとは? ブティックス社長ロングインタビュー

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村上:新規参入事業者が同様のマッチングを始めようと思った場合、すぐにできるものなんでしょうか?

新村:参入障壁はかなり高いと思います。展示会自体、そもそもノウハウがないとできませんし、たとえノウハウがあっても、先行している展示会があると、先行者の存在そのものが、後発事業者にとって、大きな参入障壁になりますので。

小林:大阪と福岡でも開催されているということですが、まだまだ高齢者が多いエリアはありますね。

新村:そうですね。現在、東京・大阪・福岡で開催しているCareTEXのほかに、「CareTEX One(ケアテックスワン)」という商品ジャンルを絞り込んだミニ展示会を開催し、介護食・配食サービスなどを紹介しています。介護施設の人手不足で、自前の厨房で食事を出せなくなり、外部から配食サービス等を取るニーズが増えているのに対応するためです。

これについては、もっと都道府県レベルで開催して欲しいと言われています。法人の本部だけでなく、施設単位で試食や比較検討をしてもらいたいので、できるだけ施設のそばのエリアで開催した方が都合がよいからです。このニーズに応えて、去年の10月に横浜で第1回目を開催しました。

小林:配食の場合は、ある程度エリアを絞った方がマッチングしやすいわけですね。

新村:はい。今年は5月に大宮、8月に名古屋、11月に横浜で開催します。

小林:フォーマットができたらいろんなところで展開できるわけですね。

マッチングノウハウを武器とする競争戦略

小林:今後の御社の成長に向けた課題は何だと考えていらっしゃいますか?

新村:人材の確保ですね。既存事業はもちろん、新規事業を行うにも人材が必要になってきます。

小林:もともと介護事業をされていた方の転職が多いのでしょうか?

新村:いいえ、実は業界経験者はひとりもいません。採用基準は「営業力や企画力がある方」です。もともとeコマースをしていた時から、自分で事業を進めていけるタイプの人を基準に採用してきました。

小林:IT関連の企業からの転職もありますか?

新村:エンジニアはありますが、営業系では、あまり多くはないですね。

小林:新しいサービスは社員から出てくることが多いのでしょうか?

新村:そうです。展示会を開催していると顧客が抱えている様々な課題やニーズの情報が蓄積されます。それらをベースに、どの課題にフォーカスし、いつどんなサービスを創ろうか、ということを社員と考えます。

新規事業を立ち上げるにはお金が必要です。上場した意味はそこにもあります。自前で展開していくこともあれば、「このサービスはニーズがある」という事業や会社があれば、買収したいと考えています。顧客に提供できるサービスの幅をこれからどんどん増やしていきたいと思っています。

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