有名人を多く輩出する都道府県は一体どこか 出生数とWikipediaの掲載人数を割り出す
現在、オンラインサロンが活発になっている。有名人と触れ合って刺激を受けたり、あるいは、そのサロンメンバーと勉強したり、新たなビジネスを開始したりする。堀江貴文さん、西野亮廣さん、箕輪厚介さん、はあちゅうさんなどのオンラインサロンは有名だ。
以前「O2O(オンライン・トゥ・オフライン)」という言葉が流行したように、ネットだけで完結するのではなく、やはり直に触れ合う機会を人間は有しているらしい。
思うに、「これが正しい」とか「これが善だ」といった尺度は、もはや人間を動かす動機になっていない。これから人を動かすのは、「これを信じてみたい」という衝動に似た心の揺れだから、有名人に人々が集うのは必然なのかもしれない。
拙著『未来の稼ぎ方 ビジネス年表2019-2038』でも指摘しているが、これからは「人」そのものがビジネスになるのではないか。家計調査によると、信仰・祭祀費の支出額はこの20年、減り続けている。さらに、宗教法人の数も、信者の数も減り続けている。既存の宗教が掬い上げてくれない、日常の困りごとも、オンラインサロンなら同志とともに解決できるかもしれない。
実際の宗教は訴求性を失いつつある。いっぽうで、かわりに有名人が主宰するオンラインサロンが訴求性をあげている。これは皮肉な意味ではなく、「宗教ビジネス」の主体が、既存宗教から有名人へと変わりつつある。
有名人を多く輩出する都道府県は?
ところで私は、仕事で、日本全体の人口推移や、各都道府県の増減などを調べる機会がある。そこで、ふと思った。有名人を多く輩出する都道府県はどこだろうか。
そこで大胆に、インターネット百科事典のWikipedia(ウィキペディア)に個別ページがある人を、有名人と定義した。Wikipediaが、すくなからぬ人の注目を浴びた人たちのデータベースであるには違いない。さらに、政府の統計データ(「人口動態調査」)が存在するため、1935年から2015年までの期間で、各都道府県の出生数は把握できる。各都道府県出身の有名人数を、誕生年の各都道府県における出生数で割れば、有名人になった“率”を計算できる。
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