有名人を多く輩出する都道府県は一体どこか 出生数とWikipediaの掲載人数を割り出す

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結果を述べると、やはり、東京、大阪、愛知、福岡がランキング上位にいない。東京と大阪も、50年代で一度ランクインしたのみだ。やはり周辺県の強さがわかる。

あくまで「率」である

まとめると次のとおりだ。

・東京、大阪、愛知、福岡といった大都市出身者の出生数から見たWikipedia率は低い

 ・大都市の周辺都道府県がWikipedia率は高い

 ・例外として沖縄は群を抜いてWikipedia率が高い

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ただし、誤解していただきたくないのは、あくまで「率」であることだ。もちろん、絶対数でいえば大都市の輩出数が多いは当たり前だ。沖縄が高いといったものの、絶対数ではほかの都道府県レベルにすぎない。

仮説でいえば、Wikipediaで掲載される人たちの性質上、どうしてもメディア関連に登場するケースが多い。そのとき、すでにメディアのある大都市に住んでいた人たちよりも、周辺都道府県のほうが(あくまで率として)大都市に進出しようとするインセンティブをもつ。ただし、あまりに遠ければ、そもそも目指そうとしないのかもしれない。

なお、最後に当調査の課題を述べておく。

● Wikipediaに載る犯罪者もいる。だから、単純に出身の都道府県で抽出するのは乱暴という主張はありうるだろう

●「人口動態調査」では、各都道府県の全年度の出生数が記載されているわけではなく、1960年、1965年といったように、歯抜けになっている。したがって、この例でいえば、1961年から1964年の各都道府県出生数を使えなかったため、その期間に生まれた有名人たちのデータは割愛している

しかし、この課題はありつつも、1つの面白いデータにはなるに違いない。

坂口 孝則 未来調達研究所

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さかぐち・たかのり / Takanori Sakaguchi

大阪大学経済学部卒。電機メーカーや自動車メーカーで調達・購買業務に従事。調達・購買業務コンサルタント、研修講師、講演家。製品原価・コスト分野の分析が専門。著書も多数。

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