「いつも忙しい」とグチる営業に足りない視点 普段の仕事には80%の力しか使わなくていい
人は、与えられた時間を満たすように、仕事で埋めてしまうということです。仕事で時間を使うのはいいことですが、営業マンの場合は、突発的なクレーム、納期トラブルなど緊急対応がついてまわります。
現代は人手不足で、一人に対する仕事量も増加しているため、自分で時間のコントロールを上手にしないと、あっという間に与えられた時間すべてを使ってしまうのです。
そのため、緊急事態に対処する時間がなくなり、お客さまに迷惑をかけることになります。普段から、与えられた80%の時間しか使わないと決め、その時間ですべてを終わらせるようにし、20%の余力を残しておくことが求められるわけです。
では、どのようにして、これを営業活動に取り入れればよいのでしょうか?
トップセールスマンほど余力を残す
今から紹介する方法は、見方によっては、少し余裕があるように見えるかもしれません。昔ながらの管理をしたがる会社、細かい性格の上司などからは、「そんな時間があるなら、もう1件まわれ!」と小言を言われるかもしれません。
しかし、私が会社員の時代は、常に20%の余力を持って行動していたため、緊急時に素早い対応が可能でした。
そのおかげで、お客さまからの評価も抜群でした。やはりこれは、常に時間の余裕をつくっていたからにほかなりません。
私は、これまで何十人というトップセールスマンを調べてきましたが、ほぼ全員の方が、かなりの余力を残して仕事をしている実態がありました。「これでトップセールスマンなの?」と思われるくらい、余力を残している方もいます。
営業研修や営業同行などで、お客さまを指導した経験からも、緊急時に素早い対応ができる営業マンのほうが、お客さまからの信頼が厚くなり、結果的に売り上げが上がっていくのです。