「仕事を先延ばしするスキル」が人生に必要だ 「毎日18時頃退社する」ドイツ人はやっている
生産性を上げるには、時間の管理が1つの肝になります。
ドイツには「Pünktlichkeit ist alles(時間厳守がすべてだ)」という格言があるぐらい、時間には厳しい民族です。その割には、電車は定刻どおりに来ませんし、郵便物もいつ届くのかわからないのが謎ではありますが……。
ビジネスでも始業時間ピッタリに来ない人はいても、商談やミーティングなどは時間どおりに始まります。そういう場に連絡もなしに遅れたら、評価は間違いなく下がります。
たとえば、「9時集合」と言われたら、日本人とドイツ人は同じように9時5分前に来ています。時間厳守という点において日独は価値観を共有しているようです。
ただ、時間管理に関して、ドイツと日本での違いもあります。
時間は「コントロールするもの」
金沢大学の言語学者である西嶋義憲教授の「労働関係語彙の日独比較」という論文に興味深い例が紹介されています。
西嶋教授は、たまたまドイツ人留学生と日本人学生が総選挙について話しているのを聞いたことがあるそうです。
ドイツ人の留学生から「昨日の総選挙には行ったの?」と聞かれて、「忙しかったから行かなかった」と日本人の学生が答えると、「『忙しかった』というけど、それはかなり前からわかっていたことじゃないの?」とドイツ人に言われて、日本人は何も答えられなかったそうです。「忙しかったから、できなかった」は日本人がよく使う言い訳です。日本ではそう言われたら、「それなら仕方ないね」で済ませますが、ドイツでこの言い訳を使っても通用しません。
なぜなら、ドイツ人は自分で時間を管理するのは当たり前だと考えているからです。
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