「超短期離職」の転職は売り手市場でも厳しい 入社1カ月半以内に辞める新卒が増えている

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転職に苦戦する短期離職者の多くが、短期離職を正当化するために自分ではなく会社や環境のせいにしてしまうことが多い。そのため、非常に心象が悪くなってしまい、しんらつなフィードバックをもらうなんてこともある。

2017年10月31日配信記事「『入社3年以内に会社を辞める人』の4大特徴」でも触れているが、苦戦する退職理由は4タイプに大別できる。簡単に紹介しよう。

1. 先輩や上司が教えてくれない

先輩がちゃんと教育してくれないことに不満を感じて退職するケース。

これは「先輩が教えてくれることは当たり前」と考えてしまっていることが多い。第三者として話を聞いていると、その「当たり前」というスタンスによって、教える側も気持ちが乗らず、結果として教育に消極的になっているように感じる。先輩も人間なので、どうすればもっと教えたいと思ってもらえるか、教える側の先輩にどんなメリットを与えられるかを、考えるべきだった。

2. もっといい会社があると思った

知人の話やネットの情報を聞いていると、もっと良い会社があるように感じてしまい、退職を決断するケース。

これは、自分の会社の悪いところばかりを見てしまっており、いい部分が見えていないことが多い。周囲の会社を、外から見える印象のみで「いい会社」だと判断してしまっているが、実際のところ、環境としてはそこまで変わらないことのほうが多い。自分の会社の良いところを探し、不満を感じる点は改善できないかを考えてみてからでも、転職は遅くない。

離職理由を正当化し会社側の心証が悪化

3. 前の仕事は向いていないと思った

入社し、短期間で仕事ができるようにならないことで、「適性がない」と自分で判断してしまい、退職するケース。

話を聞いてみると、まだ教育段階だったり、業務を担当して数日だったりという状況もあり、適性を判断するには、あまりにも判断材料が少ない。入社時の自分のスキルでできる仕事はほんのわずかであり、できないことのほうが多いことを理解できていないケースが多い。むしろ、できないことがない環境だと、自身のスキルアアップも見込めない、ということになるのだが……。

4. 自分のやりたいことができなかった

自分がやりたいと思うことがあって入社したが、その仕事が担当できなかったことを理由に退職するケース。

次ページ会社が100%悪いというケースはまれ
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